- ギャラクシーによると、デジタル資産価格の上昇にもかかわらず、ベンチャーキャピタル活動は低迷したままだ。
- 報告書は、一部の大手投資家がアーリーステージのベンチャーキャピタル投資ではなくビットコイン現物ETFを通じて暗号資産市場へのエクスポージャーを得ていると指摘した。
- ギャラクシーは、第4四半期にベンチャーキャピタルファンドが416件の取引で35億ドルを投資したと指摘した。
ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)は15日の調査報告書で、最近のデジタル資産価格の上昇にもかかわらず、暗号資産(仮想通貨)ベンチャーキャピタルの活動は過去の強気相場で見られたレベルを下回ったままだと指摘した。
2024年のベンチャーキャピタルファンドへの資金配分総額は115億ドル(約1兆7825億円、1ドル155円換算)で、2023年を下回った。
ギャラクシーは、2017年と2021年の過去の強気相場ではベンチャーキャピタルの活動は暗号資産価格と高い相関関係にあったとした上で、「しかし、直近2年間は暗号資産が上昇する一方で活動は低迷したままだった」と指摘した。
ベンチャーキャピタル市場の停滞には複数の理由がある。
これには、ビットコインやその新しい現物ETF(上場投資信託)が注目の的となり、ミームコインからの「差し引きするとわずかしか増えていない新たな活動」がある「バーベル型市場」が含まれるとギャラクシーは説明した。こうしたミームコインは資金調達が困難で「寿命が疑わしい」という。
報告書は、人工知能(AI)と暗号資産の両方が関わる新しいプロジェクトへの熱意が高まっていると指摘。今後の規制変更によってステーブルコインや分散型金融(DeFi)、トークン化の分野でより多くの機会が生まれる可能性があると述べた。
報告書は、一部の大手投資家が「アーリーステージのベンチャーキャピタル投資に向かうのではなく」ビットコイン現物ETFを通じて暗号資産へのエクスポージャーを得ている可能性があると指摘した。
ギャラクシーによれば、第4四半期に最も多くの取引を完了し、最も多くの資本を投資したのはアメリカだった。
ギャラクシーは、第4四半期の総投資の60%をアーリーステージの取引が占め、ステーブルコイン企業が最も多くの資金を調達したと述べた。
ベンチャーキャピタリストは2024年に暗号資産とブロックチェーンに特化したスタートアップに総額115億ドル(約1兆7825億円)を投資した。報告書によると、これらのファンドは第4四半期に416件の取引で35億ドルを投資しており、前四半期比では46%の増加となった。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Crypto Venture Capital Market Remained Difficult in 2024, Galaxy Digital Says