- トランプ氏のミームコインは、新たな暗号資産規制時代の始まりを示唆していると、バーンスタインの報告書は述べている。
- バーンスタインは、これはバイデン政権の取り締まりで苦しんだアメリカの暗号資産開発者にとって大きなプラスだと述べた。
- 市場は、トランプ氏の関係者がTRUMPトークンの供給量の80%をどうするのかについて、より多くの情報を求めているかもしれないとバーンスタインは述べた。
投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は1月20日に発表した調査報告書で、次期大統領のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が発表したミームコイン「TRUMP」は、アメリカおよび世界が暗号資産(仮想通貨)にアプローチする方法におけるパラダイムシフトだと述べた。
「これは、政府が暗号資産を大衆に直接アプローチするテクノロジーとみなす、新たな規制時代の到来を意味する」とゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリスト・チームは述べた。
トランプ氏の公式ミームコインは18日にソラナ(Solana)ブロックチェーン上でデビューした。 完全希薄化後の時価総額は約730億ドル(約11兆3150億円、1ドル=155円換算)に達し、史上最も成功したトークン・ローンチの一つとなった。その後、20日に彼の妻メラニア(Melania)氏が自身のミームコイン「MELANIA」をローンチした際には、価格はほぼ40%下落した。
次期大統領によるトークン発行は、特にバイデン政権による業界への取り締まりを考慮すると、アメリカの暗号資産開発者にとって大きなシグナルだとバーンスタインは述べている。
「アメリカでどんどん開発を進め、トークン発行をためらわないことだ。新しい暗号資産規制の時代が到来した」と著者は書いている。
それでも市場は、ドナルド・トランプ・リコーダブル・トラスト(Donald Trump Revocable Trust)が100%所有するCICデジタルが、TRUMPの供給量の80%を保有していることについて、その利用に関するより多くの情報を求めているかもしれない。
トランプ氏のブランドと政治力を活かしたミームコインは「長期的な可能性」があるが、それはトークン設計によって「80%のインサイダー供給による搾取性を低減」できるかどうかにかかっていると報告書は付け加えている。
TRUMPはコインベース(Coinbase)やバイナンス(Binance)などの主要な暗号資産取引所に上場される予定だ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Trump Memecoin Signals Start of a New Crypto Regulatory Era: Bernstein