- ビットコインを保有するマルチアセットポートフォリオは、保有しないポートフォリオを常に上回っているとウィズダムツリーの報告書は述べている。
- ウィズダムツリーは、より多くの顧客がこの資産クラスへのエクスポージャーを求めるにつれ、機関投資家の採用は今年さらに拡大すると予想している。
- この資産運用会社は、ソラナやXRPなどのアルトコイン向けの商品を承認する国が増えるにつれ、2025年もETFの勢いは続くとしている。
暗号資産(仮想通貨)市場の制度化により、ビットコイン(BTC)はもはやニッチな投資先とはみなされず、ためらっていた投資家も採用率の増加でこの資産クラスを再考せざるを得なくなっているとウィズダムツリー(WisdomTree)は、1月20日に発表した2025年の暗号資産トレンドに関する調査報告書で述べた。
この投資運用会社は、ビットコインに配分しているポートフォリオは、世界最大の暗号資産を保有していないポートフォリオよりも常に高いパフォーマンスを上げていると指摘した。
ウィズダムツリーは暗号資産をマルチアセットポートフォリオに統合する必要があり、さもなければ「急速に進化する金融情勢に取り残されるリスクがある」とアナリストのドービル・シレンスカイト(Dovile Silenskyte)氏は記し、さらに、より多くの顧客がこの資産クラスへのエクスポージャーを求めるにつれ、ビットコインの採用は今年さらに拡大すると予想している。
アメリカでの現物ETF(上場投資信託)の立ち上げは、2024年に暗号資産をより主流のものにするのに役立った。この勢いは、トランプ大統領の下でアメリカの規制環境がより友好的になり、ソラナ(SOL)やエックス・アール・ピー(XRP)などのアルトコインの上場取引商品(ETP)を承認する国が増えるにつれ、今年さらに継続すると予想されるとウィズダムツリーは述べている。
「このアルトコインETPの波は、暗号資産への投資機会の多様性を拡大し、暗号資産をグローバルな金融システムにさらに統合するだろう」とシレンスカイト氏は書いた。
報告書によると「イーサリアム(Ethereum)のブロックチェーンは、分散型金融(DeFi)、非代替性トークン(NFT)、Web3のバックボーンとしての役割は他に類を見ない」が、スケーラビリティの問題は依然として課題だという。
それでも、デンクン(Dencun)などの最近のアップグレードは、ブロックチェーン上のレイヤー2の採用を促進すると見込まれていると報告書は指摘している。
ステーブルコインは「グローバルな金融システムに不可欠なものとなりつつある」とし、ソラナ(Solana)のようなネットワークはステーブルコインによる決済や送金に最適だとウィズダムツリーは述べた。
また、報告書は、現実資産の所有権をブロックチェーン上に置くトークン化のプロセスは2025年に劇的に拡大し、プライベートエクイティからベンチャーキャピタルに至るまで、さまざまな業界を変革するだろうと付け加えている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin No Longer a Niche Investment as Institutional Adoption Takes Off: WisdomTree