- ビットコインの大口投資家の保有残高の月間増加率は、1月14日の-0.25%から1月17日には+2%へと加速し、12月中旬以来の高水準となった。
- ビットコインの大口保有者は、ビットコインの需要と価格の重要な原動力となっている。
「クジラ」と呼ばれるビットコイン(BTC)の大口保有者は、1月上旬の小康状態と利益確定売りの波のあと、購入を再び増やしていることをCryptoQuantのデータが示している。
ビットコインの大口投資家の保有額の月間増加率は、1月14日の-0.25%から1月17日には+2%へと加速し、12月中旬以来の高水準を記録した。
こうした成長は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏のアメリカ大統領就任を受けてのもの。トレーダーたちは、同氏が親暗号資産(仮想通貨)の政策を導入し、戦略的ビットコイン準備金を創設すると予想しており、これらの動きは近い将来、機関投資家の資本流入を促進する可能性がある。ビットコインの大口保有者は、ビットコインの需要と価格の重要な原動力となっている。最近の著名な買い手には、ビットコイン開発企業のマイクロストラテジー(MicroStrategy)やエネルギー管理システム企業のKULRなどがある。
12月に価格が10万ドルに近づき、1日あたりの利益が100億ドル(約1兆5500億円、1ドル155円換算)に達した後、ビットコインの売り圧力は大幅に低下した。「スマートマネー」とみなされるビットコイン長期保有者は、9月以来100万BTC以上を売却しており、CoinDeskの22日の分析でも指摘したように、その動きは底をついたようだ。
一方、トレーダーの含み益は現在ゼロに近づいている。暗号資産業界では、これは強気相場における底値のように機能することが多く、次の動きの前に安定した局面にある可能性を示唆している。
だが、CryptoQuantによると、ビットコインの個人投資家による現物需要は冷え込んでいるようだ。
「ビットコインの見かけの需要は拡大領域内に留まり続けている。しかし、その拡大率は2024年12月初旬の27万9000BTCから現在7万5000BTCまで低下している」と同社は24日のレポートで述べた。
見かけの需要とは、ビットコインの生産量(マイニングによって新たに発行されたコイン)と在庫の変化(1年以上非アクティブなコイン)のバランスを測るために使用されるオンチェーン指標だ。
「価格が大きく上昇するには、需要の伸びが再び加速する必要がある」と同レポートは付け加えた。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Pexels/Pixabay
|原文:Bitcoin Whales in ‘Accumulation Phase’ After Trump Inauguration: CryptoQuant