TRUMP、XRPが12%急騰し、FOMCを控えた暗号資産の反発を牽引
- ビットコイン(BTC)は過去24時間で4%近く上昇し、先物の清算が10億ドル(約1560億円、1ドル=156円換算)を超えた1月27日からの値下がりを緩和した。
- エックス・アール・ピー(XRP)は12%の急騰で、主要トークンの中で最も大きな上昇幅となり、カルダノ(ADA)、ビルドアンドビルド(BNB)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)は最大で9%も急上昇した。
- 一部のトレーダーは、ディープシーク(DeepSeek)の躍進は、短期的にビットコインと暗号資産(仮想通貨)市場に影響を与える可能性のある様々な要因のひとつであると述べている。
中国のAI企業「ディープシーク」の躍進により、AI投資の過大評価への懸念から27日に米国株が急落した後、ビットコインは28日、10万3000ドル近くまで上昇し、暗号資産市場全体の上昇を先導した。
XRPは12%の急騰で主要トークンをリードし、カルダノ(ADA)、ビルドアンドビルド(BNB)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)は最大で9%も急上昇した。イーサリアム(ETH)は4.5%上昇し、全体の時価総額は3%上昇した。
ビットコインは過去24時間で4%近く上昇。先物の清算が10億ドルを超え、幅広い暗号資産市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)が最大で8.5%下落した27日からの損失を緩和した。
大規模な清算イベントはしばしば、市場買いの機会を提供する。これは、他の要因のなかでも特に、価格の調整が起こったことを示す市場の伸び過ぎを示すことがあるからだ。
TRUMPトークンは12%上昇し、中規模トークン(時価総額50億ドル未満のトークン)の中で最も大きく値上がりした。
タトル・キャピタル(Tuttle Capital)が27日に米国初の2倍レバレッジETFを申請し、BONK、TRUMP、MELANIAに加え、ほぼすべての主要トークンの日々の価格パフォーマンスの200%をリターンする商品を提案したことも、主要トークン上昇の一因となった。
27日の急落は、中国のディープシークの躍進によるところが大きい。同社のAIモデルは、600万ドルの予算と、AI大手のOpenAIが使用しているGPUの数分の一で構築されているにも関わらず、OpenAIのモデルを上回ることが示された。(OpenAIは先日、66億ドルの資金調達ラウンドを終え、評価額は1570億ドルを超えた)。
しかし、一部のトレーダーは、ディープシークの躍進は、短期的にビットコインと暗号資産市場に影響を与える可能性のある様々な要因のひとつであると述べている。
LVRGリサーチ(LVRG Research)のディレクター、ニック・ラック(Nick Ruck)氏は、「ディープシークに対する当初の懸念は、暗号資産にとっては買いの機会をもたらした。業界が中国のAI企業と直接対決していないためである。むしろ、AIを使用する暗号資産プロジェクトの創設者たちは、より効率的で強化された革新のために、ディープシークのオープンソースモデルをプロジェクトに統合することができる」と語った。
「しかし、今週はFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)を含む米国機関のマクロデータ発表や、アップル、メタ、ASMLなどの主要企業の決算発表が重なるため、前途はまだ波乱含みだ。米国内外の暗号資産業界の成長にとって非常に有益な政策が打ち出されているため、長期的にはビットコインに対して、我々は楽観的な見方を維持している」とラック氏は付け加えた。
トレーダーは、1月28日から1月29日の2日間に予定されているFOMCで利下げが示唆されることはないと予想している。FOMC会合を受けて、投資家がリスク資産を好むか、リスク資産から離れるかのどちらかになるため、ビットコイン価格にも通常は影響が及ぶ。
一方、シンガポールを拠点とするQCPキャピタル(QCP Capital )は、28日のマーケット・アップデートの一環として、占星術的な手がかりを提供した。
「巳年に近づくにつれ、市場の紆余曲折は、この干支が象徴する知恵、適応力、レジリエンスを思い起こさせる。これらは、2025年の課題とチャンスを乗り切るために不可欠な資質である」と、QCPキャピタルは指摘した。
香港を拠点としたブローカレッジのCLSAも、ビットコインは辰年の2024年に強気派にとって大きな利益をもたらしたとする一方で、巳年に関しては、蛇が太陰暦の月のチャートのどこにいるかに基づいて、最終的に新たな高値をもたらす「予測不可能なねじれ」を警告している。
|翻訳・編集:山口晶子
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|原文:TRUMP, XRP Surge 12% to Lead Crypto Rebound Ahead of FOMC Meeting