カルダノ、「Plomin」アップグレードを有効化──オンチェーンガバナンスに本格移行
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Ethereum(イーサリアム)の共同創設者チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏が2017年にスタートさせたレイヤー1ブロックチェーンCardano(カルダノ)は1月29日、「Plomin(プロミン)」アップグレードを有効化し、エコシステムの分散型ガバナンスへの移行を開始した。
これにより暗号資産カルダノ(ADA)保有者は、トレジャリー(財務管理資金)の扱いやハードフォークに関する投票など、カルダノの将来に影響力を持つことができるようになった。
カルダノが前回、「Chang(チャン)」アップグレードを有効化したのは、わずか4カ月前。Changアップグレードは29日に稼働した数多くのメカニズムを導入するものだった。
Plominによる最大の変化は、ADA保有者に代わってガバナンス問題について投票を行うDelegate Representatives(dReps:委任代表者)の完全導入だ。従来は、カルダノの3つの設立団体であるCardano Foundation(カルダノ財団)、Input Output Global(IOHK)、Emurgo(エマーゴ)がガバナンス変更とアップグレードについて責任を担っていた。今後は、これらの団体が担っていた責任は、新しいガバナンスグループに委任される。
Plominの有効化には、ステークプールオペレーター(Stake Pool Operator)の過半数の承認とノードのアップグレードが必要だった。今週時点で、約85%のノードが新バージョンに移行しており、Plominの有効化が可能になった。
今後の展開として、コミュニティはすでに実装すべき一連の新しい問題に取り組んでいる。「簡単に言えば、カルダノをより高速化し、プライバシー保護機能を追加し、開発者向けユーティリティをさらに追加したいと考えている」とカルダノ財団のCTOジョルジオ・ジネッティ(Giorgio Zinetti)氏はCoinDeskに語った。
「つまり、進展はコミュニティが望むものになる」
|編集・翻訳:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:2024年9月に来日したチャールズ・ホスキンソン氏(撮影:今村拓馬)
|原文:Cardano’s Plomin Hard Fork Goes Live, Ushering in On-Chain Governance