イーサリアム対ビットコイン比率が最悪のパフォーマンス、収穫逓減のサイクルを浮き彫りに:CoinDeskアナリスト
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- イーサリアムのビットコインに対するパフォーマンスの悪さは、強気相場において最悪の状態にある。
- イーサリアムは、それぞれの暗号資産の最安値からの上昇率がサイクルごとに減っている。
- イーサリアム対ビットコイン比率は29日に0.03を下回り、4年ぶりの最低水準となった。
時価総額第2位の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアム(ETH)は、ビットコイン(BTC)に対して不人気となり、イーサリアムブロックチェーンが2015年に誕生して以来、ライバルのビットコインに対して強気サイクルにおける最悪のパフォーマンスに戻っている。
過去の複数のサイクルにわたる両暗号資産のそれぞれの安値からのイーサリアム対ビットコイン比率を比較すると、一貫してイーサリアムのパフォーマンスが悪い。下のチャートの黒い線は、2022年11月に始まった現在のサイクルを表している。この月、暗号資産取引所FTXが崩壊する中ビットコインは約1万5500ドル(約240万円、1ドル155円換算)で底を打った。サイクルを重ねるごとに、イーサリアムのビットコインに対する上昇率は減少している。
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29日にこの比率は0.0300を下回って0.02993に達し、4年ぶりの最低水準となった。前回の安値は1月19日、トランプ大統領就任の前日に記録された。この比率は今月15%下落しており、過去1年間では44%下落している。
ビットコインは現在約10万5000ドル(約1628万円)で取引されており、中国の人工知能(AI)プログラムであるディープシーク(DeepSeek)のリリースによって引き起こされた9万8000ドルへの下落から回復している。現在3202ドル(約50万円)のイーサリアムは、ディープシークによるダメージを取り戻すには約3360ドルに達する必要がある。
ビットワイズ(Bitwise)のヨーロッパデスクにおいてリサーチ責任者を務めるアンドレ・ドラゴシュ(Andre Dragosch)氏は、「イーサリアム対ビットコイン比率のパフォーマンスの悪さは、イーサリアムの弱さというよりもビットコインの強さによるものだというのが私のおおまかな見方だ」とし、「イーサリアムは『中間子症候群』に悩まされる傾向がある。ソラナ(SOL)のような競合するスマートコントラクトほどスケーラブルではなく、一方で価値貯蔵の主要手段としてビットコインと本当に競合しているわけではない」と指摘した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Glassnode
|原文:Ether’s Worst Showing Versus Bitcoin Highlights Cycle of Diminishing Returns: Van Straten