世界最大級の政府系ファンド、約550億円の間接的ビットコイン投資
  • ノルウェーの政府系ファンドは、2024年末時点でビットコイン(BTC)への間接的なエクスポージャーが3億5670万ドル(約550億円、1ドル=154円換算)に達した。
  • K33リサーチ(K33 Research)によると、エクスポージャーは1年間で153%増加している。
  • 同ファンドは、マイクロストラテジー(MicroStrategy)やコインベース(Coinbase)などのビットコイン関連企業にも投資している。

K33リサーチによると、世界最大級の政府系ファンドであるノルウェー中央銀行インベストメント・マネジメント(Norges Bank Investment Management:NBIM)は、間接的なビットコインへのエクスポージャーが3億5670万ドルに達している。

K33によると、2024年末時点で、同ファンドは間接的に3821BTCを保有しており、前年の1507BTCから153%の増加となっている。2020年は796BTCで、間接的なビットコインエクスポージャーは急増している。

NBIMのBTCへの間接エクスポージャー(K33 Research)

NBIMはまた、多くの暗号資産関連上場企業にも投資している。2024年末時点の保有株には、マイクロストラテジーの0.72%(5億ドル相当)、テスラの1.1%をはじめ、コインベース、メタプラネット(Metaplanet)、MARAホールディングス(MARA Holdings)への投資が含まれる。

NBIMの暗号資産関連企業への投資(K33 Research)

ノルウェーの石油・ガス資源からの収入を投資し、正式にはGovernment Pension Fund Global(政府年金基金グローバル)と呼ばれるNBIMは、主に人工知能(AI)ブームに牽引され、2224億ドルの記録的な年間利益を報告した。

K33のアナリスト、ヴェトル・ルンデ(Vetle Lunde)氏は、NBIMの間接的なビットコインエクスポージャーは、セクター加重ポートフォリオの結果である可能性が高いと指摘する。そのような戦略を採用した場合、暗号資産の代用となる投資商品が値上がりすると、それらのポートフォリオでの重みが増えることになる。

NBIMはコメントの求めに応じなかった。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:World’s Largest Sovereign Wealth Fund Has Indirect Bitcoin Exposure of More Than $355M