ステーブルコイン市場が約31兆円を突破──暗号資産価格上昇の可能性を示唆

- ステーブルコインの時価総額が過去最高の2000億ドル(約31兆円、1ドル=155円換算)超えを記録した。
- トランプ大統領が米大統領選挙で勝利して以来、ステーブルコイン市場は400億ドル近く成長している。
- ステーブルコインの成長は、より広い暗号資産(仮想通貨)市場にとってポジティブなシグナルと見られている。
CryptoQuantによると、ステーブルコインの時価総額は2000億ドルを突破して過去最高を記録した。暗号資産市場がさらなる成長を遂げる兆しかもしれない。
ステーブルコインとは、その名が示すように、安定した(ステーブルな)価格を提供するために、別の資産(通常は米ドル)に価値が連動したデジタルトークンである。トレーダーが資産を切り替える際に、投資の価値を維持するために使用される。
CryptoQuantのデータによると、ドナルド・トランプ氏が米大統領選で勝利した11月初旬以降、ステーブルコイン市場は370億ドル成長している。
CryptoQuantはレポートの中で、「ステーブルコインの流動性の勢いが再び拡大し始めるに伴って、ビットコインと暗号資産価格の次なる上昇はすぐそこまで来ている可能性がある」と指摘している。

テザー(Tether)社のUSDTは時価総額1390億ドルで、11月以来15%成長しており、依然として圧倒的なステーブルコインのリーダーである。CryptoQuantのデータによると、サークル(Circle)社のUSDコイン(USDC)はそれに次いで2位で、時価総額は525億ドル。同期間に48%成長している。
USDTの30日ベースの流動性変化は、年初に2%減少した後、現在はわずかにプラスに転じている。一方、USDCの30日ベースの流動性変化は20%上昇し、ここ1年で最も速いペースとなっている。
これに比べ、ビットコイン(BTC)は50%以上値上がり。TradingViewの指標であるTotalによると、暗号資産市場全体は2兆2000億ドルから3兆5000億ドルになった。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:ステーブルコインの時価総額の推移(CryptoQuant)
|原文:Stablecoin Market Surges Past $200B, Signaling Potential Crypto Price Upswing