XRP台帳、クローバック機能を実装──リップルUSD取引を後押し
  • クローバック修正が、バリデーターの90%以上の承認を得てXRP台帳で有効化された。
  • この修正により、リップルのステーブルコインRLUSDのようなクローバック機能を持つトークンが、XRP台帳上の分散型取引所で直接取引可能となる。
  • この修正により、クローバック機能を持つトークンを自動マーケットメーカー(AMM)プールに統合できるようにすることで、XRP台帳のAMMの規制遵守状況が改善される。

1月31日、90%以上のバリデーターの賛成票を得て、XRP台帳(XRP Ledger)にクローバック修正が実装された。

この修正により、クローバックトークンであるリップル(Ripple)のドルペッグ型ステーブルコイン「リップルUSD(RLUSD)」が、XRP台帳上の分散型取引所(DEX)で直接取引可能となる。この結果、流動性と取引オプションが向上し、ネットワーク上の分散型金融(DeFi)活動が活発化する可能性が高い。

クローバックとは、発行者が特定の条件下でユーザーのウォレットからトークンを取り戻す(クローバック)ことができる機能を持つトークンを指す。この機能は通常、規制遵守のために実装される。詐欺や違法行為の場合、または意図しないアドレスにトークンが送信された場合に回収するためだ。

31日のアップデートにより、XRP台帳の自動マーケットメーカー(AMM)プールの規制遵守状況が改善され、クローバック機能が有効なトークンの使用が可能になる。さらに、凍結されたトークンがAMMに預け入れられるのを防ぐため、「AMMDeposit」のトランザクションタイプも修正された。

XRP台帳には、ユーザー同士でトークンをスワップ(交換)できる内蔵の分散型取引所がある。XRP台帳のAMMは、取引を促進するために従来のオーダーブックの代わりに流動性プールを使用する。

AMM機能は2024年3月に修正案XLS-30Dで導入され、それ以来10億ドル(約1550億円、1ドル155円換算)以上のスワップ取引高を処理している。1月はDEXにとって特筆すべき月となり、4億ドル以上の取引が処理された。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:XRP Ledger ‘Clawback’ Goes Live in Boost For Ripple USD Trading