ピーター・ティール氏支援のPlasma、ビットコイン基盤のステーブルコイン用ネットワーク開発で約31億円を調達

- プラズマ(Plasma)は、初期投資家であるピーター・ティール(Peter Thiel)氏、パオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)氏、ビットフィネックス(Bitfinex)などからの400万ドル(約6億円、1ドル=153円換算)のシードラウンドに続き、フレームワーク・ベンチャーズ(Framework Ventures)が主導するシリーズAの資金調達ラウンドで2000万ドル(約31億円)を確保した。
- プラズマは、ビットコインのブロックチェーンを活用した手数料ゼロのUSDT送金で、ステーブルコインの取引を効率的に処理するように設計されている。
- ステーブルコインは急速に成長している暗号資産(仮想通貨)クラスで、決済や送金に利用されることが増えている。
ステーブルコイン用に特化したビットコイン基盤のブロックチェーンを開発する暗号資産スタートアップのプラズマ(Plasma)は2月13日、開発を進めるために2000万ドルを調達したと発表した。
今回の資金調達ラウンドはフレームワーク・ベンチャーズ(Framework Ventures)が主導し、プラズマのテストネットとメインネットの立ち上げ、さらに送金、決済、DeFiアプリケーションへの拡大をサポートするとチームは述べた。
今回の投資は、ビットフィネックス(Bitfinex)、ステーブルコインの発行企業テザー(Tether)社のCEOパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)氏、ベンチャーキャピタリストのピーター・ティール(Peter Thiel)氏、著名な暗号資産トレーダーであるコビー(Cobie)氏やデジタル資産ヘッジファンド、スプリット・キャピタル(Split Capital)の共同創業者ザヒール・エブティカー(Zaheer Ebtikar)氏を含む初期の支援者による400万ドルのラウンドに続くものである。
ステーブルコインは、供給高2200億ドル超えで、暗号資産界の支配的勢力となっており、日常的な支払いや貯蓄に使われることが増えている。ビットコインは最も長い歴史を持つブロックチェーンだが、ステーブルコイン活動のほとんどは、イーサリアム、トロン、ソラナといったより新しいチェーンで起こっている。
プラズマは、分散型金融活動の大部分を支えるイーサリアム・バーチャル・マシン(EVM)との完全な互換性を備えた、ビットコインブロックチェーン上のサイドチェーンとして設計されている。
プラズマチームは、ビットコインのセキュリティを活用し、手数料ゼロのUSDTトランザクションを提供することで、手数料の高さやスケーラビリティの限界など、既存のブロックチェーン上のステーブルコインが直面する課題に対処することを目指していると述べた。
「ステーブルコインはブロックチェーンの普及において明らかな勝者であるにもかかわらず、現在のブロックチェーンでは二級市民として扱われている」と、プラズマの創業者兼CEOであるポール・フェークス(Paul Faecks)氏は声明の中で語り、次のように続けた。
「プラズマは、ビットコインを基盤として、手数料ゼロのUSDT送金、深い流動性を持つステーブルコインのための専用エコシステムとインフラを活用することで、市場で最も安全でスケーラブルかつ効率的なステーブルコイン用ブロックチェーンを生み出す」。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Ramon Salinero/Unsplash
|原文:Peter Thiel-Backed Plasma Raises $20M to Develop Bitcoin-Based Network for Stablecoins