ウイスキー樽NFTの運用資産76億円規模に──ユニカスク発表
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栃山直樹

ウイスキー樽のNFT取引プラットフォームを展開するユニカスク(UniCask)は2月14日、同社が管理するウイスキー樽の運用資産が76億円規模に到達したと発表した。同社によれば、これは世界最大のウイスキー樽RWA(Real World Assets:現物資産)プロジェクトとなる。
ユニカスクは、ブロックチェーン技術とNFTを用いたウイスキー樽の所有権管理システムを構築。従来、業者間でのみ取引されていたウイスキー樽投資を一般に開放し、透明性を確保した取引環境を実現している。公式プラットフォーム「unicask.com」では二次流通市場も開設され、樽所有者による直接取引が可能となった。
同社のプラットフォームではすでにスコッチウイスキーやフランスのコニャックもNFT化しており、世界の蒸溜酒市場のデジタル資産化を推進している。これは、グローバル競争が激化する日本のクラフトウイスキー業界において、ローカル蒸溜所の海外展開を支援する新たなモデルケースとなっている。
酒類業界ではほかにも、サントリーがウイスキー樽熟成ビールの消費証明NFTを発行するプロジェクトを開始している。また日本酒「獺祭」の最高級品では、SBIトレーサビリティが開封検知機能付きNFCタグとブロックチェーンを組み合わせた真贋証明サービスを提供するなど、Web3技術の実用化が進んでいる。
|文:栃山直樹
|画像:リリースから