アルゼンチン大統領、44億ドルのミームコイン宣伝投稿を削除──「インサイダー」が利益獲得後

- アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、リブラと呼ばれるミームコインを宣伝するツイートを投稿し、その後削除した。
- このミームコインは、時価総額44億ドルまで上昇した後、95%下落した。
- ミレイ大統領は後に、宣伝する前にプロジェクトの詳細を知らなかったと投稿した。
アルゼンチンのハビエル・ミレイ(Javier Milei)大統領は、リブラ(Libra)と呼ばれるミームコインを宣伝するツイートを撤回した。このミームコインは時価総額44億ドル(約6600億円、1ドル150円換算)まで上昇した後、95%以上下落した。
現在削除されたツイートの中で、ミレイ大統領は当初、「これはアルゼンチン経済の成長を促進するための民間プロジェクトだ」と述べ、リブラのトークンに関連したソラナ(Solana)ブロックチェーンのコントラクトアドレスを記載した。
リブラはこのツイートの後、40分間で2000%以上上昇したが、初期保有者グループが現金化を始めると急落した。
Xアカウントの@KobeissiLetterは、一連のBubbleMapsのスクリーンショットを共有。「インサイダー」とされる人々がメトラ(Metora)上でリブラのみの一方向の流動性プールを追加することでトークンを清算し、ソラナ(SOL)とステーブルコインの引き出しが可能になったことを示した。
リブラの取引高は発行後11億ドル(約1650億円)に達したが、購入と売却に偏りがあったようだ。買い注文が7万4500件、売り注文が2万8900件で、大口の売り注文によって個人投資家の取引の急増が相殺されたことを示している。
ミレイ大統領は後にXで失敗したミームコインについて言及し、「プロジェクトの詳細を知らなかった」と述べた。
ミレイ大統領は、「数時間前、私がこれまでに何度もしてきたのと同様に、私が明らかに何の関係もない民間企業と思われるものを支持するツイートを投稿した」と説明し、「プロジェクトの詳細を知らず、それを知った後、拡散を続けないことを決めた(そのためツイートを削除した)」と述べた。
リブラの急落は、より広範なミームコイン市場にも波及し、市場データによると、リブラが下落し始めてから30分間でTRUMPの時価総額が5億ドル(約750億円)減少した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Planet Volumes/Unsplash
|原文:Javier Milei Backtracks on $4.4B Memecoin After ‘Insiders’ Pocket $87M