欧州の後払い決済大手Klarna、暗号資産の採用を表明

- ヨーロッパの大手決済企業であるKlarnaが暗号資産を採用すると発表した。
- セバスチャン・シェミャートコフスキCEOはXの投稿で、同社は暗号資産を組み込む方法を検討しているが、しばらく時間がかかる可能性があると述べた。
- Klarnaの企業価値は148億ドルで、ベンチャーキャピタル大手のセコイア・キャピタルが22%の株式を保有している。
ヨーロッパで人気のあるスウェーデンのフィンテック企業、Klarnaはプラットフォームで暗号資産(仮想通貨)を採用する計画だと、セバスチャン・シェミャートコフスキ(Sebastian Siemiatkowski)CEOが週末にXへの投稿で発表した。
「降参だ。Klarnaと私は暗号資産を受け入れる! 詳細は後ほど」と、同氏は3万3000人のフォロワーに告げた。
Klarnaは主にヨーロッパで使用されている人気の「後払い(Buy Now Pay Late:BNPL)」アプリだ。Investopediaが148億ドル(約2兆2200億円、1ドル=150円換算)の価値があるとしているこのプラットフォームには、8500万人以上のユーザーと1000億ドル(約15兆円)の取引高があるとシェミャートコフスキ氏は述べている。
同社は2005年に設立され、2010年にはフィンテックや暗号資産関連の企業を多く支援している著名なベンチャーキャピタル、セコイア・キャピタル(Sequoia Capital)から支援を受けている。シェミャートコフスキ氏は、VCの投資アナリストから3人の起業家を紹介され、暗号資産に参入する決意をしたと語った。
Klarnaの22%の株式を保有するセコイアは、アバランチ(Avalanche)、ファイアブロックス(Fireblocks)、ストライプ(Stripe)、暗号資産取引所のEDX Marketsなどにも出資している。
ロビンフッド(Robinhood)、ベンモ(Venmo)、レボリュート(Revolut)など、多くのフィンテック企業がすでに自社のプラットフォームに暗号資産を組み込んでいる。特にベンモとレボリュートは、アプリ上で特定の暗号資産の購入、売却、保有をユーザーに許可している。
「今でも歴史的な出来事のように感じる。世界で最後に暗号資産を受け入れた大手フィンテック企業だ。誰かが最後にならなくてはいけなかった」とシェミャートコフスキ氏は書いている。
シェミャートコフスキ氏は、Klarnaが具体的にどのように暗号資産をビジネスモデルに組み込むのかについては言及していない。あるユーザーは「暗号資産を購入して後払い」というオプションを提案したが、これに対してシェミャートコフスキ氏は「おそらくそれはできない」と回答した。彼は、同社はあらゆる選択肢を検討するが、計画を策定するにはまだ時間がかかると述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:European Payments Giant Klarna Says It Will Look To Integrate Crypto