ソニーグループのSNFT、盆栽のRWAプロジェクト始動──ソニュームで展開

ソニーグループが運営するNFTマーケットプレイス「SNFT」は2月19日、実物アートとNFTを紐付けて価値と利便性を拡張する「SNFTデジタルフィジカルアート」プロジェクトを開始すると発表した。
第一弾として、盆栽師の平尾成志氏およびNFTプロジェクト「BONSAI NFT CLUB」とコラボレーションしたNFTコレクション「BONSAI NFT GALLERY on SNFT」の「曲」と「線」を3月9日から販売開始する。
このプロジェクトでは、NFT購入者は実物の盆栽作品の所有者となり、盆栽園「成勝園」での管理サービスを受けることができる。また、展示会への出品などの権利行使も可能となる。NFTはSony Block Solutions Labsが開発するイーサリアム(Ethereum)レイヤー2ネットワーク「ソニューム(Soneium)」で展開され、二次流通取引はSNFTのマーケットプレイスを通じて行うことができる。
こうした実物資産をブロックチェーン上でトークン化するRWA(Real World Assets)の取り組みが、国内で活発化している。
三井物産が手掛ける「ALTERNA(オルタナ)」は不動産の小口化商品を提供し、10万円からの投資を可能にした。「NOT A HOTEL」は宿泊権をNFT化することで二次流通市場での取引を実現。また、「UniCask(ユニカスク)」はウイスキー樽を分割した権利をNFTとして販売し、その運用額が76億円を超えたと発表するなど、RWAの活用領域は着実に広がりを見せている。
SNFTはプロジェクト開始を記念して、3月7日、8日にGinza Sony Parkの1階で「盆栽アートパフォーマンス”爻:MAJIWARI”」が開催される。このイベントでは、平尾氏によるライブパフォーマンスが行われる。
また、ソニー銀行が提供するWeb3エンターテインメント向けアプリ「Sony Bank CONNECT」との連携も予定されており、SNFTで保有するNFTの表示・管理機能が提供される。イベント期間中には、同アプリを活用したNFT配布キャンペーンも実施される予定だ。
|文:栃山直樹
|画像:リリースから