フランクリン・テンプルトン、トークン化された米国債ファンドを欧州投資家に提供

- フランクリン・テンプルトンは、ルクセンブルクで登録された初の完全トークン化米国債ファンドを立ち上げた。
- アメリカでの「フランクリン・オンチェーン米国政府マネーファンド」は、2021年のデビュー以来、5億8000万ドルの資産を集めている。
- このファンドは、ヨーロッパ8カ国の機関投資家が利用可能となる。
大手資産運用会社のフランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)は水曜日、トークン化された米国債ファンドをルクセンブルクで立ち上げ、ヨーロッパの機関投資家へのアクセスを拡大したと発表した。
フランクリン・オンチェーン米国政府マネーファンド(Franklin OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)の立ち上げは、米国債に投資する初の完全トークン化されたルクセンブルクのファンドだと、資産運用会社はプレスリリースで述べている。これは、ファンドが従来のプロセスではなく、ブロックチェーン上に記録され、移転されることを意味する。フランクリン・テンプルトンが独自に開発したブロックチェーンベースの証券代行プラットフォームを使用して取引を処理することで、効率性、透明性、安全性が向上する。
このファンドは、10月にルクセンブルクの規制当局から認可を受けた後、オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア、リヒテンシュタイン、オランダ、スペイン、スイスの機関投資家向けにステラネットワーク(Stellar network)で利用可能になった。rwa.xyzのデータによると、アメリカでの同ファンドは、2021年のデビュー以来、5億8000万ドル(約870億円、1ドル=150円換算)以上の資産を集めているが、アメリカ在住の投資家に限定されている。
トークン化された米国債は、現実資産(RWA)トークン化という熱狂的な取り組みの最前線にあり、今年40億ドル(約6000億円)規模の資産クラスに成長した。フランクリン・テンプルトンは、伝統的な金融機関の中で初めてこうした商品を発売し、運用資産額ではハッシュノート(Hashnote)のUSYCとブラックロック(BlackRock)とセキュリタイズ(Securitize)が発行したBUIDLに次いで3番目に大きなトークン化米国債ファンドとなっている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:フランクリン・テンプルトンの社長兼CEO、ジェニー・ジョンソン氏(CoinDesk)
|原文:Franklin Templeton Brings Tokenized U.S. Treasury Fund to European Investors