メルカリ、K-POP大手事務所子会社と提携──NFT普及を共同推進

メルカリは、「BLACKPINK」や「TREASURE」など世界で活躍する人気アーティストが所属する韓国大手芸能事務所「YG Entertainment」の子会社でIP事業を専門とする「YG PLUS」と、NFTやデジタルコンテンツの普及促進に向けた共同推進に関する基本合意書を締結したと2月21日に発表した。

提携はリリースに先立ち20日夜、香港で開催のWeb3カンファレンス「Consensus Hong Kong(香港)」でN.Avenue/CoinDesk JAPANが開催したサイドイベントにおいて、メルカリNFT事業責任者でWeb3子会社メルコインの中村奎太CEOが予告していた。

メルカリは1月28日、新たな価値の循環を掲げて、NFTマーケットプレイス「メルカリNFT」をスタートさせた。ウォレットが取引所の口座開設などを必要とせず、メルカリの既存システムを利用して取引できるという使いやすさを優先した一方で、保有はブロックチェーン上に記録されず、その仕組みは議論を呼んだ。

中村氏は以前、CoinDesk JAPANのインタビューに「現在の最優先事項は、NFT未経験者の参入障壁を下げることです。そのためウォレットや暗号資産を意識させない仕様を採用しました」と答えている。

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リリースでメルカリとYG PLUSの両社は、「メルカリNFT」を含む「メルカリ」のマーケットプレイスを通じて、アーティスト関連のNFTやデジタルコンテンツの供給を促進し、新たなエコシステム構築へ向けて連携し、推進していくと述べた。

またメルカリは、NFTやデジタルコンテンツの普及促進に向けて、今後もさまざまなパートナーとの連携を拡大していくとしている。

|文:増田隆幸
|画像:Consensus香港のサイドイベントで提携について触れた中村氏(CoinDesk JAPAN)