ステーブルコイン「USDe」開発企業のエセナ、1億ドルを調達:ブルームバーグ

- エセナは、伝統的な金融機関をターゲットにした類似トークンの資金調達のため、1億ドル(約149億ドル、1ドル149円換算)を調達。
- 資金調達ラウンドは12月に完了し、投資家にはフランクリン・テンプルトンやフィデリティ・インベストメンツ傘下のFプライム・キャピタルが含まれている。
- USDeは、ステーブルコインを担保にし、大きな未決済建玉を持つ先物ポジションを取ることでペッグを維持するという点で、他のトークンと異なる。
合成ステーブルコインUSDeの開発企業であるエセナ(Ethena)は、伝統的な金融機関をターゲットにした類似トークンの資金調達のために1億ドル(約149億ドル)を調達したと、ブルームバーグ(Bloomberg)が24日に報じた。
この資金調達ラウンドは12月に完了し、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)とフィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)傘下のFプライム・キャピタル(F-Prime Capital)が後援者に含まれていると、報道は事情に詳しい関係者の話として付け加えた。
エセナの創設者であるガイ・ヤング(Guy Young)氏は1月のブログ投稿で、規制対象の金融機関向けに調整されたトークン「iUSDe」を展開する計画があると述べた。
合成ステーブルコインとして知られるUSDeは、法定通貨に1対1で裏付けられていない点で他のトークンとは異なる。その代わり、ステーブルコインを担保にし、大きな未決済建玉を持つ先物ポジションを取ることでペッグを維持する。
USDeの時価総額は今月約60億ドル(約8940億円)に跳ね上がり、それぞれ1420億ドル(約21兆1600億円)と570億ドル(約8兆4900億円)の価値があるテザー(Tether)のUSDTとサークル(Circle)のUSDCに次ぐ第3位のステーブルコインとなった。
一部の観測筋は、USDeは暗号資産(仮想通貨)市場全体のボラティリティが高まる時期に安全な避難先になる可能性があるとみている。メイルストローム(Maelstrom)の最高投資責任者であるアーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏は、暗号資産ファンドがUSDeへのエクスポージャーを「過去最高レベルまで」引き上げたと述べた。
「我々はビットコインの下落時に買いを入れるために、大量のドライパウダー(まだ投資に利用していない資金)を準備しておくつもりだ」とエセナの投資家でありアドバイザーでもあるヘイズ氏は付け加えた。
エセナは、1億ドルの資金調達ラウンドに関するCoinDeskのコメント要請にすぐには応じなかった。
|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:USDe Stablecoin Developer Ethena Raises $100M: Bloomberg