トランプ関税の脅威で米株が下落する一方、暗号資産は持ちこたえる
  • トランプ大統領は、2月26日のコメントを明確にする形で、メキシコ、カナダ、中国に対する関税を来週前半に実施すると述べた。
  • この発言を受けて米国株は値上がり分を一部失ったが、暗号資産(仮想通貨)は今のところ、落ち着いた値動きを見せている。

米国株は好調な幕開けとなりそうだったが、トランプ大統領が関税に関する最新の考えを明らかにしたことで、雲行きが怪しくなった。

トランプ氏は、自身のソーシャルメディア、トゥルース・ソーシャル(Truth Social)への投稿で、アメリカ国境の南北両方から流入する麻薬について苦言を呈し、3月4日からメキシコとカナダに対する関税を実施すると述べた。中国に対する10%の追加関税も同じ日に実施される、とトランプ氏は続けた。

トランプ氏は26日の閣議で、関税は4月まで実施されないと示唆していた。

今回の発言の前には1%以上上昇していたナスダック100先物は、約0.6%まで上昇幅を縮小。S&P500先物は当記事執筆時点ではわずかな上昇にとどまり、ダウ先物は下落に転じている。

ドルインデックスはこのニュースを受けて、0.5%上昇した。

この数日間、そして数週間、すでに低迷していた暗号資産は、昨日のトランプ氏による関税発言ですでに大きく下落したこともあり、このニュースを受けても低水準で安定している。ビットコイン(BTC)は過去1時間、8万5600ドルとほとんど変化していない。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Chip Somodevilla / Shutterstock.com
|原文:Crypto Holds as TradFi Sinks on Latest Trump Tariff Threat