アニメ映画製作資金をセキュリティ・トークンで調達──TISとクエストリーが提携
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栃山直樹
IT大手のTISと金融スタートアップのクエストリーは2月28日、デジタル証券（セキュリティ・トークン）を活用したアニメ映画製作の資金調達に向けた業務提携契約を締結したと発表した。
この提携により、TISはセキュリティ・トークンの発行・管理プラットフォーム「STLINK」を提供し、クエストリーはコンテンツとファンドの企画運営およびコンテンツファイナンスの設計を担当する。両社は2024年度内でのセキュリティ・トークン発行を計画している。
クエストリーは自己募集型の私募ファンド「Questry Global Anime ST Fund（仮称）」の設立を準備しており、アニメ映画製作を用途としたセキュリティ・トークンによる資金調達が実現すれば、国内初の事例となる見込みだ。
従来、日本のアニメ制作を含むコンテンツ産業では、制作現場まで十分に資金が回っていないという課題があった。この新たな資金調達手法（STO：Security Token Offering）の導入により、投資家が直接資金を投じられる仕組みを構築することで、この課題解決に貢献することを目指している。
なお、クエストリーは昨年8月にアバランチブロックチェーンを基盤としたセキュリティ・トークンの発行を発表しており、同社はみずほ証券と共同でコンテンツ・ファンド（名称「Talent of Talents」）の組成も進めている。
｜文：栃山直樹
｜画像：リリースから
