FIN/SUM開催、石破総理や加藤財務大臣がメッセージ【FIN/SUM 2025】

金融庁、日本経済新聞社が主催する「FIN/SUM 2025」が3月4日、石破首相、加藤財務大臣の挨拶でスタートした。今年で9回目を迎えたFIN/SUM(FINTECH SUMMIT)は、3月3〜7日をコアウィークとして開催されている「Japan Fintech Week 2025」の中核イベントで、多くの来場者が東京・丸の内の会場に集まった。

冒頭には石破茂総理がビデオ登壇。賃上げと投資による成長型経済の実現を目指しているという政府の方針を示したうえで、金融分野ではAIやブロックチェーンなどの技術革新を促進し、政府が制度整備やビジネス機会を提供する方針を示した。4月から開幕する大阪・関西万博にも触れると、「全面的なキャッシュレスが導入されるなかで、フィンテックに関する実証実験の場」となることを期待していると述べた。また、自身も精力的に掲げる地方創生2.0の実現についても、DX推進の重要性に触れた。

続いて開会挨拶した加藤勝信財務大臣は、暗号資産(仮想通貨)などWeb3の領域に関して、「この10年間で大きく拡大した」と述べ、ステーブルコインやデジタル証券といったブロックチェーンを活用した金融サービスの広がりに期待していると説明した。加えて、「投資対象としての暗号資産のあり方についての論点整理も行っている」と述べ、必要な法整備を検討していくと話した。

FIN/SUM 2025は7日まで。トランプ政権下でも追い風が吹く暗号資産領域で、日本が取るべき国家戦略や生成AIのWeb3への活用法などについても議論される。

|文・写真:橋本祐樹