ブラックロック、オルタナ資産モデルポートフォリオにビットコインETFを追加

- ブラックロック(BlackRock)は、オルタナティブ資産を組み入れるモデルポートフォリオの1%から2%を、iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)に配分した。
- ブラックロックが自社のモデルにIBITを組み入れたのは今回が初めてで、この動きは機関投資家によるビットコインの幅広い採用を示唆するものかもしれない。
- ブラックロックのモデルポートフォリオは約1500億ドル(約23兆円、1ドル=151円換算)を運用しており、今回の配分は少ないが、これらのモデルに従うアドバイザーやプラットフォームに影響を与える可能性がある。
ブラックロックは、自社が提供するビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)であるiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)をモデルポートフォリオの1つに追加した。
これらのモデルはポートフォリオとリバランスを提案し、アドバイザーやプラットフォームはこれらのモデルに従ったり、投資ニーズに基づいてモデルの調整を依頼することができる。
ブルームバーグ・インテリジェンス(Bloomberg Intelligence)のETFアナリスト、ジェームス・セイファート(James Seyffart)氏によると、ブラックロックはオルタナティブ資産を組み入れるターゲット・アロケーション・ポートフォリオにIBITを1%から2%追加した。
ブラックロックのターゲット・アロケーションETFモデルの主任ポートフォリオマネージャーであるマイケル・ゲイツ(Michael Gates)氏は2月27日付のレポートの中で、「ビットコインの長期的な投資メリットを支持するいくつかの実質的な根拠がある」と書いている。
ゲイツ氏によると、ビットコインの長期的な投資メリットを支える性質には、新しい価値の保存手段や代替的なグローバル通貨としての役割、米ドルの覇権と政治的不安定性に対するヘッジ、商品とサービスの「オフライン」から「オンライン」へのデジタル移行の代理としての役割などが含まれるという。
「これらの特徴を総合すると、伝統的なマルチアセット・ポートフォリオにユニークで付加的なリスクプレミアムと分散投資の源泉を提供するのに役立つだろう」と、ゲイツ氏は主張している。
IBITへの配分は少ないが、ブラックロックが自社のモデルにIBITを追加することを決定したのはこれが初めてであることを考えると、意義深い。
「これは、ビットコインを追加した最初のモデルであるため、大きな意味を持つ」とセイファート氏は語り、次のように続けた。
「おそらくこれが最後にはならないだろう。ビットコインは多くの人から注目される存在であり、忌み嫌う人もいれば、大好きな人もいるだろう。そのため、IBITをもっと多くの資金が動く主要モデルに加えるかどうか、あるいはいつ加えるかは分からない」。
ブラックロックのモデルポートフォリオは、2024年12月31日現在、約1500億ドルの資産を運用している。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Tada Images / Shutterstock.com
|原文:BlackRock Adds Its IBIT Bitcoin ETF To Alternative Asset Model Portfolio