イーサリアム財団、新共同エグゼクティブ・ディレクターを選出──リーダー陣を再編

- イーサリアム財団は、シャオウェイ・ワン(Hsiao-Wei Wang)氏とトマシュ・スタンチャク(Tomasz Stańczak)氏を新たな共同エグゼクティブ・ディレクターに選出したと発表した。
- 先日、財団は宮口あや氏がエグゼクティブ・ディレクターを退任し、理事長(President)に就任すると発表している。
- また、財団の元研究者のダニー・ライアン(Danny Ryan)氏は、暗号資産イーサリアム(ETH)を大手金融機関に導入することを目的とした新プロジェクト「Etherealize」に参加することを明らかにした。
イーサリアム・ブロックチェーンの開発と研究を支援する非営利団体、イーサリアム財団(Ethereum Foundation)は3月1日、シャオウェイ・ワン(Hsiao-Wei Wang)氏とトマシュ・スタンチャク(Tomasz Stańczak)氏を新たな共同エグゼクティブ・ディレクターに選出したことを明らかにした。
2月25日には、宮口あや氏がエグゼクティブ・ディレクターを退任し、理事長(President)に就任すると発表している。
財団リーダー陣の交代劇は、エコシステムにおける財団の役割について、コミュニティ内で激しい議論が交わされた結果だ。コミュニティの一部には、イーサリアム価格が他の暗号資産よりも低迷していることを理由に、財団とそのリーダー陣を批判する声もあった。また、イーサリアムブロックチェーンは新規開発者の流入がソラナ(Solana)ブロックチェーンを初めて下回った。
ワン氏は2017年から財団に在籍し、シャーディングなどのコンセプトに関する研究に携わり、「Merge(マージ)」として知られる大規模アップデートにも貢献した。スタンチャク氏は、イーサリアム・ブロックチェーン向けクライアント・ソフトウェア開発企業のNerthermind(ネザーマインド)の創業者だ。
「今後数年間で、イーサリアム・エコシステムは、少数の熱狂的支持者を対象としたアーリーステージのプロジェクトから、グローバル金融とソフトウェアスタックの強固なパーミッションレスかつ検閲耐性を持ったベースレイヤーへとチャレンジングな移行を遂げる必要がある」と、イーサリアム財団はブログに記している。
さらなる再編
2人が新たな役割を担うことに加え、財団の元研究者のダニー・ライアン氏は、イーサリアム(ETH)を大手金融機関に導入することを目的とした新プロジェクト「Etherealize」に参加することを明らかにした。Etherealizeは元銀行家のヴィヴェク・ラマン(Vivek Raman)氏が設立。ラマン氏は以前、Etherealizeの目標の1つは、大手金融機関の教育とイーサリアムのマーケティングを通じて、イーサリアムと銀行のギャップを埋めることだとCoinDeskに語っている。
ライアン氏は「Real World Ethereumを指針として、新たなイーサリアム金融機関を構築するつもりあ」とXに投稿した。
「世界はオンチェーン化の準備が整っている。そして、私たちはそれを実現するために必要なハードワークを行うためにここにいる」
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:Ethereum Foundation Picks New Co-Executive Directors, Following Leadership Reshuffle