トランプ大統領、「暗号資産準備金」の推進を指示──XRP、SOL、ADA、BTC、ETHを準備金に指定
  • トランプ大統領は、米国の戦略的暗号資産準備金としてエックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)を指定した。
  • その後、大統領はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を追加した。
  • ニュースを受けて、XRP、SOL、ADAの大幅に上昇したが、BTCとETHのファンは、最初の発表に含まれていなかったことに驚きと失望を表した。

トランプ米大統領は3月2日、米国の戦略的暗号資産準備金として、XRP、SOL、ADAをあげ、暗号資産準備金の詳細を初めて明らかにした。

注目すべきことに、トランプ大統領は当初、BTCとETHには言及しなかった。だが後に、BTCとETHも準備金に含まれると明らかにした。大統領はこれらの発表を、自身のソーシャルメディアプラットフォーム「Truth Social」で行った。

「米国暗号資産準備金は、バイデン政権による数年間の腐敗した攻撃を経て、この重要な業界を発展させることになる。だからこそ、私のデジタル資産に関する大統領令は、XRP、SOL、ADAを含む暗号資産戦略準備金の推進を大統領作業部会(Presidential Working Group)に指示した。私は米国が世界の暗号資産の中心地となるよう全力を尽くす。We are MAKING AMERICA GREAT AGAIN!」

〈Truth Social〉

トランプ大統領の最初の発表を受けて、XRP、SOL、ADAの価格は大幅に上昇。大統領の投稿から2時間以内にADAは63%、SOLは23%、XRPは32%上昇した。

XRP、ADA、SOLのファンはニュースを歓迎したが、BTCとETHのファンの中には、当初は驚きと失望が入り混じった反応を示した人もいた。

最初の投稿から約1時間後、大統領は「BTCとETHは、他の価値ある暗号資産と同様に、準備金の中心となるだろう」と明らかにした。

7日にはホワイトハウスで暗号資産サミット開催

トランプ大統領は2024年の選挙戦から、戦略的暗号資産準備金について発言してきた。2025年1月に大統領に就任して間もなく、戦略的暗号資産準備金の創設を評価する作業部会に関する大統領令に署名した。

だが、この大統領令は暗号資産準備金の創設を明確に義務付けておらず、デジタル資産作業部会が「国家のデジタル資産準備金の創設と維持の可能性を評価」することになっていた。

トランプ大統領は2日、作業部会は正式に準備金の創設を「推進」すべきだと述べた。なお作業部会は3月7日、暗号資産業界と政府代表者によるサミットをホワイトハウスで開催する。

米国の多くの州議会はすでに、独自の戦略的暗号資産準備金の創設に向けて法案を提出しているが、またほとんどの取り組みは始まっていない。

ホワイトハウスの暗号資産・AI最高責任者であるデビッド・サックス(David Sacks)氏は、ソラナ(Solana)ブロックチェーンに投資しているMulticoin Capital(マルチコイン・キャピタル)の有限責任パートナーだ。サックス氏は2021年のインタビューで、SOLを「保有している」と述べている。トランプ大統領の公式ミームコイン「TRUMP」もソラナ・ブロックチェーン上に構築されている。

サックス氏は、トランプ大統領が投稿した直後、Xに、トランプ大統領の発表は「就任1週目の大統領令と一致している」と記した。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock
|原文:Donald Trump Names XRP, SOL, ADA, BTC and ETH as Part of U.S. Crypto Reserve