ビットコインは今週にも底打ち、年内15万ドルの予想を維持:ファンドストラットのトム・リー氏
  • ファンドストラットのトム・リー氏は、市場は底入れの過程にあり、早ければ今週にも底を打つ可能性があるとみている。
  • リー氏は、今週7日の雇用統計を特に重視している。
  • また、リー氏はビットコインが年末までに15万ドルを超えると予想している。

ファンドストラット(Fundstrat)の最高投資責任者(CIO)であるトム・リー(Tom Lee)氏は最近、CNBCのインタビューに応じ、より幅広い市場が底値に近づいている可能性があり、早ければ今週にも底値に達する可能性があると示唆した。

リー氏の予測は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が就任後100日目を迎える直前、経済の先行きが不透明な状況の中でなされた。市場の変動には、公共支出を削減する緊縮財政措置を課す政府効率化省(DOGE)のプログラムや、企業や投資家にとってさらなる不確実性を生み出す関税政策など、いくつかの要因が影響している。

ビットコイン(BTC)はまたもや価格が反転し、週末のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の先物チャートのギャップを埋め、現在は8万3000ドル付近で推移しており、今年に入って10%以上下落している。一方、ナスダック100もほぼ10%下落しており、これと同様の下落が続けば、弱気相場に突入する可能性がある。

リー氏は、今後の市場の短期的な方向性を左右する可能性がある重要なイベントとして、3月7日金曜日に発表されるアメリカの雇用統計を挙げている。 もしこのデータが予想よりも悪いものになれば、パニック的な動きが最初に起こるだろうとリー氏は予測するが、同時に、このデータによってアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が金利引き下げを加速させる可能性もあるという。

現在、先物市場では、年内に75ベーシスポイントの金利引き下げが織り込まれており、そうなると年末までに基準となるフェデラル・ファンド金利は3.50%~3.75%の範囲になる。これまでに、FRBはこのサイクルで100ベーシスポイント分の金利引き下げを実施している。

リー氏はまた、ビットコインの低迷についても言及し、最近の低迷はネガティブなニュースによるものではなく、むしろ市場の循環的な力によるものだと指摘した。同氏は、短期的な価格目標は6万2000ドルになる可能性があると見ているが、それでも年末までにビットコインは15万ドルを超えると見ている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Tom Lee Predicts Market Bottom This Week, Still Sees Bitcoin Closing the Year at $150K