上場ビットコインマイナーの時価総額、2月に減少:JPモルガン
  • JPモルガンが追跡しているビットコインマイナーの時価総額は、先月22%下落。
  • HPCへのエクスポージャーを持つマイナーは、ディープシークAIの発表後に下落し、短期的なデータセンター容量の需要に対する懸念が原因だとレポートは述べた。
  • 2月の1日あたりのマイニング収入と利益がともに減少したと、JPモルガンは指摘。

ウォール街の銀行大手JPモルガン(JPMorgan)が追跡している米国の上場ビットコインマイナー14社の時価総額は、ビットコイン(BTC)価格が下落してマイニングエコノミーが圧迫されたため、2月に22%下落した。

ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)へのエクスポージャーを持つビットコインマイナーは、ディープシークAI(人工知能)の発表後に下落し、短期的なデータセンター容量の需要に対する懸念が原因だと同行は指摘。

先月は収益と利益が低下。ビットコインマイナーの2月の1日あたりのブロック報酬収益は、1エクサハッシュ/秒(EH/s)あたり平均5万4300ドル(約815万円、1ドル150円換算)と同行は推定しており、前月から5%減少した。

「2月の1日あたりのブロック報酬粗利益は、前月比9%減の1EH/sあたり2万9500ドルとなった」と同行のアナリスト、レジナルド・スミス(Reginald Smith)氏とチャールズ・ピアース(Charles Pearce)氏は書いている。

先月の平均ネットワークハッシュレートは前月比で3%上昇し、810EH/sに達したとレポートは述べた。

ハッシュレートとは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)のブロックチェーン上でマイニングとトランザクション処理に使用される合計計算能力を指す。

マイニング難易度は1月から2%上昇したと同行は指摘。ネットワーク難易度は、昨年4月の半減期前と比べて28%上昇している。

コア・サイエンティフィック(Core Scientific)は9%の下落でベストパフォーマーとなり、グリーニッジ・ジェネレーション(Greenidge Generation)は36%の下落でアンダーパフォームとなったとレポートは付け加えた。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Mining Economics Weakened in February: JPMorgan