ブラックロックのビットコインETF、10億ドル以上が流出し、取引量も急増
  • ブラックロックのビットコイン現物ETFのIBITは先週11%下落し、取引量は11月と同水準となった。
  • このETFからは10億ドル以上が引き出された。

TradingViewによると、先週、ブラックロック(BlackRock)のビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)の価格は11%以上下落し、取引量は11月中旬以来の高水準に達した。

ナスダック(NASDAQ)でティッカーシンボル「IBIT」で取引されているこのETFでは3億3100万ユニット以上が取引され、1月のサポートラインである50.69ドルを下回った後、最終的に11月初旬以来の最低価格である46.07ドルまで下落した。

強気派にとっては残念な展開となった。何十年もの間、市場における基本的なルールの一つは、価格変動は取引量によって裏付けられなければならないというものだ。つまり、弱気な価格変動は、取引所で取引される株式数または契約数が著しく増加した場合、その動きが本物であるとみなされる。

さらに、ファーサイド・インベスターズ(Farside Investors)のデータによると、このETFから10億ドル(約1500億円、1ドル=150円換算)以上が引き出された。これは、価格の下落とシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の先物ベースの縮小により、キャリートレードのリターンがパニック売りにつながったことを示している。アメリカで上場している他の10のETFも同様に資金が流出した。

それでも、IBITは運用資産396億ドル(約5兆9400億円)で、依然として世界最大のETFだ。

[IBITの週足チャートと日足チャート。:TradingView/CoinDesk]

先週の火曜日、IBITが50.69ドルのサポートラインを下回り、さらなる下落の兆しが見られたため、取引量は増加した。

以前のサポートラインがレジスタンスラインに転じた水準を下回っている間は、テクニカルな見通しは弱気だ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:BlackRock’s Bitcoin ETF Registers Highest Trading Volume in 3 Months