ベラルーシ、暗号資産マイニングを検討──トランプ大統領の準備金計画を受けて
  • ベラルーシのルカシェンコ大統領は、国の余剰電力を暗号資産のマイニングに利用することを検討。
  • ルカシェンコ氏は、トランプ政権が暗号資産準備金を創設する可能性があることを、この取り組みの理由として挙げた。
  • ブータンやエルサルバドルでは、すでに水力発電や地熱エネルギーを利用してビットコインをマイニングしている。

ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexei Kushnarenko)大統領は5日、東欧にある同国が暗号資産(仮想通貨)のマイニングを開始する可能性を提起した。

「このマイニングを見てほしい。ますます多くの人々が私に頼ってきている。利益になるならやってみよう。我々には余剰電力がある。その電力に暗号資産などを作ってもらおう」とルカシェンコ氏はベラルーシの新しいエネルギー大臣、アレクセイ・クシュナレンコ(Alexei Kushnarenko)氏に伝えたと、同国のメディア「Belta」が報じた。

このニュースは、米国政府がビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、エックス・アール・ピー(XRP)、カルダノ(ADA)などの暗号資産を含む国家戦略的暗号資産準備金の創設の可能性を検討しているなかで発表された。

ルカシェンコ氏は、ホワイトハウスの暗号資産への関心に言及。「世界が向かう道はご存じだろう。特に世界最大の経済大国がそうだ。彼らは昨日、[暗号資産]準備金を保有すると発表した」と述べた。

「そのため、暗号資産の需要はあるだろう。我々もやるべきかもしれない」とルカシェンコ氏は語った。

ベラルーシは、暗号資産をマイニングする最初の国になるわけではない。水力発電が豊富なブータン王国は、すでに100メガワット(MW)以上のビットコインマイニングインフラを稼働させており、さらに500MW相当の電力を稼働させる予定。アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)によると、同国は現在9億5000万ドル(約1416億円、1ドル149円換算)相当のビットコインを保有している。

一方、エルサルバドルは地熱エネルギーを利用してビットコインをマイニングしているが、量は少ない。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(Serge Serebro, Vitebsk Popular News/Wikimedia Commons)
|原文:Belarus Looking Into Crypto Mining Following Trump’s Reserve Plans