バイナンス・ラボ支援の「Hemi」、4億4000万ドル規模のメインネットを公開──ビットコインとイーサリアムを統合
  • モジュール型ブロックチェーンのHemiは、4億4000万ドル(約651億円、1ドル148円換算)のTVLを持つメインネットを公開。
  • Hemiはビットコインとイーサリアムを「単一のスーパーネットワーク」に「統合」することを計画。
  • Hemiはビットコインとイーサリアムをベースに構築され、ビットコインのセキュリティとイーサリアムのプログラマビリティを活用し、両者の長所を組み合わせている。

モジュール型ブロックチェーンのヘミラボ(Hemi Labs)は、総額4億4000万ドル(約651億円の預かり資産(TVL:Total Value Locked)を持つメインネットを発表した。

初期のビットコイン開発者、ジェフ・ガージック(Jeff Garzik)氏によって創設されたHemiは、メールでの発表によると、2つの最も古く最大のブロックチェーンであるビットコイン(Bitcoin)とイーサリアム(Ethereum)を「単一のスーパーネットワーク」に統合することを計画している。

Hemiはビットコインとイーサリアムをベースに構築され、ビットコインのセキュリティとイーサリアムのプログラマビリティ(プログラム可能性)を活用し、両者の長所を組み合わせている。このプロジェクトは昨年9月、バイナンス・ラボ(Binance Labs)が主導する資金調達ラウンドで1500万ドル(約22億2000万円)を調達した。

このプロジェクトは、ビットコインとイーサリアムを組み合わせることで、特に分散型金融(DeFi)に関して、ブロックチェーン業界全体の状況を変革することを目指すいくつかのプロジェクトの1つだ。これは、ビットコイン(BTC)が保有する莫大な価値が、他のあらゆるデジタル資産を合わせた価値を優に上回っていることに起因している。

だが、ビットコインのコードには、スマートコントラクトやゼロ知識証明など、DeFiに必要な機能の一部をネイティブに構築する能力が欠けているため、イーサリアムからこのユーティリティをブリッジする必要がある。

同社は、分散型取引所(DEX)のSushi、リキッドステーキングトークンのpumpBTC、オラクルのRedStoneとPythなど、Hemi上で展開するために数十のプロトコルと契約している。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ヘミラボ共同創設者のジェフ・ガージック氏(TEDxビデオ)
|原文:Binance Labs-Backed Network Hemi Debuts $440M Mainnet to ‘Unify’ Bitcoin, Ethereum