日銀が金利を据え置き──ビットコイン価格はほとんど変動なし
  • 日本銀行は、基準金利を0.5%で据え置いた。
  • この決定により、ビットコインの価格への圧力が抑えられる。円高や利回りの上昇により、伝統的な資産に資本が流入する動きが抑制されるためだ。
  • 日銀の決定は、トランプ大統領によるアメリカの通商政策を巡る不確実性が高まっている中で行われた。この政策は、日本の輸出主導型経済に潜在的な影響を及ぼす可能性がある。

日本銀行が3月19日に政策金利を0.5%で据え置くことを決定したことに対して、ビットコイン(BTC)の価格はほとんど反応を見せなかった。これは、政策担当者がドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の下でのアメリカの関税が日本の輸出主導型経済に及ぼす潜在的な影響を評価する中で、市場の予想と一致した決定だったからだ。

日銀は貿易政策を取り巻く「高い不確実性」を強調し、植田和男総裁は関税が世界市場や日本市場にどのような影響を及ぼすかを監視する必要性を強調した。

この決定は、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の会合に先立って行われた。FRBでも、トランプ大統領の関税政策が大きな影響を与えることが予想され、金利は据え置かれる見通しだ。

日本の金融政策と国債利回りは、ビットコイン市場に影響を与えることが多い。円高と利回り上昇は、資本を伝統的資産に引き寄せることでビットコインに重しとなる傾向がある一方、円安と利回り低下は代替的な価値の貯蔵手段としての暗号資産(仮想通貨)の魅力を支える。

しかし、1月に日銀が金利を引き上げた際には、トランプ政権下での政策展開の可能性に注目が集まっていたため、ビットコイン価格は安定を保った。

今回の金利決定により、日本の国債利回りは抑制され、ビットコイン価格への圧力は限定的となった。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Price Little Changed as Bank of Japan Keeps Interest Rate Steady