「海外スタートアップ企業の資金調達ランキング」(2019年1月〜9月)で、首位はブロックチェーン企業のFundament Group(ドイツ)であること、上位22社のうち8社がソフトバンクかソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資企業であることが分かった。
国別では多かったのはやはりアメリカ・中国
ランキングは、スタートアップを支援しているフォースタートアップ株式会社によるもの。同社は「STARTUP DB」(スタートアップデータベース)を公開しているが、今回は、2019年1月から9月までを対象とした「海外スタートアップ資金調達額ランキング」として発表された。データは19年10月15日時点で、設立20年以内で非上場の企業について、Crunchbaseをもとにまとめたという。
上位22社を国・地域別でみていくと、最も多かったのはアメリカで12社。全体の半数を上回った。続いて中国が3社(台湾除く、分類は発表者による)、イギリス2社などだった。
サービス領域別では、ECと自動運転が3社ずつ。AIやシェアリングサービスもランクインした。ブロックチェーン・暗号資産関連では、首位のFundament Groupのほか、大手仮想通貨取引所Bitfinex(台湾)も名を連ねた。
ソフトバンク系出資企業の8社は、4位のChehaoduo、7位のBytedance(以上中国)、8位のOneWeb、11位のGM Cruise、13位のThe We Company、Flexport、Uber Advanced Technologies Group(以上アメリカ)Rappi(コロンビア)だ。
海外スタートアップ資金調達ランキング
順位/社名/国・地域名/事業内容/調達額
1 Fundament Group(ドイツ)不動産トークン販売など 74億ドル
2 Argo AI(アメリカ)自動運転 26億ドル
3 Stone Canyon Industries(アメリカ)輸送・物流業務支援 18億ドル
4 Infor(アメリカ)企業向けソフト「Infor M3」 15億ドル
4 Chehauduo(中国)中古車販売プラットフォーム開発 15億ドル
6 T3 Mobile Travel Services(中国)カーシェアリング開発 14.5億ドル
7 ByteDance(中国)TikTokなど 13億ドル
8 OneWeb(アメリカ)低軌道コンステレーション開発 12.5億ドル
9 LANDBAY(イギリス)住宅ローンP2P貸付プラットフォーム 12.3億ドル
10 Avito(ロシア)ロシア最大のC2Cサイト「Avito」 11.6億ドル
11 GM Cruise(アメリカ)自動運転開発、GM傘下 11.5億ドル
12 Freeport LNG(メキシコ)天然ガス液化加工 10.3億ドル
13 The We Company(アメリカ)コワーキングスペース 10億ドル(以下同)
13 Rappi(コロンビア)宅配アプリ
13 The Hut Group(イギリス)Webサイト運営
13 Verify(アメリカ)ライフサイエンス、Alphabet傘下
13 Bitfinex(台湾)香港が本拠の仮想通貨取引所
13 Flexport(アメリカ)物流テック開発
13 Uber Advanced Technologies Group(アメリカ)自動運転開発、Uber事業部スピンアウト
13 Absaroka Energy(アメリカ)再生可能エネルギー開発
13 Altavair(アメリカ)航空関係品開発
13 Discovery Midstream(アメリカ)原油・天然ガスの調達・加工
文・編集:濱田 優
写真:Shutterstock.com