ビットコインは8万4000ドルまで下落──FOMCを受けた急騰のあとに利益確定売り

ビットコイン(BTC)やその他の主要トークンは、3月20日の上昇相場の後、21日のアジア取引時間午前に予想通りの利益確定売りに遭って3%以上下落した。
暗号資産(仮想通貨)全体の時価総額は過去24時間で3.2%下落し、BTCは8万6000ドルから8万4000ドルを下回り、イーサリアム(ETH)は2000ドルを下回り、ソラナ(SOL)は5%下落した。
エックス・アール・ピー(XRP)は着実に下落し、19日に10%急騰したものの週ベースでは4.8%の上昇に留まった。一方、バイナンスコイン(BNB)は引き続き小幅に上昇し、週ベースでは8%以上の上昇となった。
記事執筆時点では、トロン(TRX)とトンコイン(TON)が主要トークンの中で数少ない上昇を見せ、それぞれ2%上昇した。
TRXは20日の夜遅くに、ユーザーベースの拡大を狙って初めてソラナ(Solana)に登場した。TONは、ベンチャーキャピタル企業が新たな投資により4億ドル(約600億円、1ドル=150円換算)以上の資産を保有しているとトンコイン財団(Toncoin Foundation)が発表した後、個人からの需要が見られた。
19日の連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場が待ち望んでいた上昇のきっかけがわずかながらももたらされたことで、金利は引き下げられなかったにもかかわらず、BTCが8万5000ドルを突破した。
しかし、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は4月から「量的引き締め」プログラムを縮小すると発表しており、トレーダーはこれを間接的な金利引き下げと解釈した可能性が高いと、シンガポールを拠点とするQCPキャピタル(QCP Capital)はテレグラムのブロードキャストで指摘した。
オプション市場はそれに応じてポジションを調整し始めている。
「6月30日までにBTCが10万ドルに達する可能性は、この24時間で20%から30%近くに上昇した」と、分散型分散型オプションプラットフォームのDerive.xyzのリサーチ部門責任者であるショーン・ドーソン(Sean Dawson)氏はCoinDeskに電子メールで語った。
「6月30日までにETHが2000ドル以上を維持する確率は、今やコイントスと同じくらいだ。24時間前は40%だった。過去24時間でDerive.xyzで取引されたETHオプションのほぼ60%はコールの買いで、強気な見方を示している。BTCについては、全取引量の34%が買いで、下落リスクへの備えを求める需要を反映している」とドーソン氏は付け加えた。
FxProのチーフ市場アナリストであるアレックス・クプツィケビッチ(Alex Kuptsikevich)氏は、8万ドルをサポートの崩壊を監視する重要な領域として注目しており、慎重な姿勢を維持している。
「暗号資産市場(の総時価総額)は、現在2兆9000億ドル(約435兆円)付近にある200日移動平均をまだ突破していないことに注目するべきだ。この水準を上回る力強い上昇は活発な買い局面の引き金となる可能性があるが、弱気派が罠を仕掛けるリスクもある。弱気派は過去に何度かそうしてきた」とクプツィケビッチ氏はテレグラムのメッセージで述べた。
「ビットコインが勢いを維持するには、この重要な水準を上回ることが重要だ。もしそうなれば、しばらく調整局面が続いていたさまざまなコインの購入に対する関心が再び高まる可能性がある」と、彼はアルトコインやミームコインを含む市場全体について言及した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Sinks Amid Profit-Taking After FOMC Rally, but $100K Probability Rises Probability Rises