Pump.fun、「ソラナDeFi制覇」を狙う計画とは

- Pump.funは3月20日、ソラナ(Solana)の自動マーケットメーカー(AMM)に対抗するトークン・スワップサービスを発表した。
- 新サービスは、AMMが獲得している手数料の一部を手に入れようとしている。
ソラナ(Solana)ブロックチェーンで最も収益性の高いプロトコルであるPump.funは、ソラナ上のDeFi(分散型金融)エコノミーでさらに大きなシェアを獲得しようとしている。
Pump.funは3月20日、その流動性プールを活用したトークン・スワップサービスを発表した。PumpSwapと名付けられたサービスは、オンチェーンでのトークン取引を促進するソラナのさまざまな自動マーケットメーカー(AMM)と直接競合するプロジェクトとなる。
Pump.funは、ソラナ上のDeFiプールであるRaydiumに取引量の多いミームコインを送り込むのではなく、ローンチ時の流動性をPumpSwapに供給する。完全に自社で構築された仕組みによって、ローンチコストを削減でき、Pump.funが莫大な収益を上げる方法も変わるだろうと創設者はCoinDeskに語った。
Pump.Funの創設者らは、CoinDeskが確認した発表文によると、PumpSwapがソラナ上のすべてのトークンを対象としたパーミッションレスな取引インフラの中心になると信じている。彼らはすでに複数のトークンプロジェクトと連携し、PumpSwapに流動性を構築する方法で合意している。
Pump.funの莫大な収益
Pump.funの最大の強みは、少なくとも支援者の見解では、その流通力・配布力にある。1年ほど前から、Pump.Funによるミームコインのディストリビューションは暗号資産、特にソラナにとって大きな議題となっている。Pump.funが獲得した莫大な利益は、収益を生み出すプロトコルについての考え方や議論を変えた。
Pump.Funは3月18日、100万ドルの収益を記録した。この金額は前年、金鉱を掘り当てたときに比べればわずかなものだ。だが、イーサリアムをはじめ、多くの暗号資産プロジェクトが発表した収益を圧倒している。収益の大きさは、PumpSwapに競争優位性をもたらす心理的背景となる。
最も大きな影響を受けるのはRaydiumだろう。この1年の取引量の多くは、Pump.Funからもたらされていた。今後、それらがPumpSwapに流れることになる。しかし、Raydiumも静観しているだけではなく、新たにミームコインのローンチパッドを発表している。
トークン作成者こそが最終的な勝利者かもしれない。PumpSwapは、取引手数料の一部をトークン作成者に分配する仕組みを将来的に導入すると創設者らは述べた。ただし、具体的な分配率や開始時期については、明言を避けた。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Pump.funのスワッププール(CoinDesk)
|原文:Inside Pump.fun’s Plan to Dominate Solana DeFi Trading