XRPは2030年までに10ドルに達する可能性、リップルとSECの訴訟終結で:アナリスト
  • SECがリップル・ラボに対する訴訟を取り下げたことで、XRPへの楽観論が高まっている。
  • 規制の明確化とリップル社のRLUSDの採用により、XRPは2030年までに10ドルに達する可能性があるとアナリストらは予測。
  • リップル・ラボのIPOの噂が加熱し、強気のポジションのさらなる手がかりを提供。

米証券取引委員会(SEC)が先週、リップル・ラボ(Ripple Labs)に対する長年の訴訟を取り下げ、エックス・アール・ピー(XRP)の重要な転換点となったため、このトークンは強気派の間で勢いを増している。

この決着はXRPウォッチャーの間で楽観的な見方を呼び起こし、規制の明確化、リップル社のステーブルコイン「RLUSD」の採用、リップル・ラボのIPOの可能性によって、XRPが2030年までに10ドルまで上昇する可能性にアナリストらは注目している。

ビットゲット(Bitget)のライアン・リー(Ryan Lee)氏は、現在の取引レンジである2.35~2.55ドルをブレイクアウトすれば、どちらの方向にも大きく動く可能性があると指摘した。

「短期的な価格目標は、下値2.00~2.17ドル、上値2.65~3.00ドルの範囲だ」と同氏は述べ、「長期的な予測では、リップル社が決済の採用を活用すれば、2030年までに4.20~10ドル以上になることを示唆しているが、次のブレイクアウトやブレイクダウンを注視するためには2.50ドルが依然として重要な水準だ」と付け加えた。

同氏は、1.50~5.89ドルという中期レンジはSECの方針転換とXRP ETF(上場投資信託)の承認の可能性によるものだとしているが、中立的なRSI(相対力指数)や弱気なMACD(移動平均収束拡散)などのテクニカル指標は統合を示唆している。

RSIは、値動きの速さと変化を0~100の数値で表すモメンタム指標で、買われすぎ(70以上)、または売られすぎ(30以下)の状態を示す。

MACDは、価格の2つの移動平均の関係を示すトレンドフォロー指標で、シグナルラインのクロスオーバーは強気または弱気のモメンタム転換を示す。

強気の兆候

LVRGリサーチ(LVRG Research)のディレクターであるニック・ラック(Nick Ruck)氏は、XRPのボラティリティが比較的低いことは、センチメントが強気に傾いていることのさらなる兆候だと付け加えた。「XRPは、過去数カ月で暗号資産(仮想通貨)が暴落するなかで好調を維持しており、上昇を続ける余地はあるが、米国のマクロ経済要因や関税が業界を混乱させれば勢いが失われる可能性がある」

この予測は、IPO(新規株式公開)の噂が加熱するなかで発表された。リップル社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は、19日のインタビューでIPOについて「可能性はある」と述べており、強気ポジションのさらなる手がかりを提供している。

|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:XRP Could Hit $10 by 2030 as Ripple Wraps Up SEC Case: Analyst