XRP、DOGE、SOLが上昇──トレーダーは今週の米経済データに注目
  • ビットコインは月曜朝に8万7000ドルまで上昇し、SOL、XRP、DOGEは4％以上の値上がりを見せた。トレーダーらは次のアメリカの経済データを期待している。
  • しかし、投資家は、消費者信頼感指数、個人消費、個人消費支出（PCE）の発表を前に、依然として慎重な姿勢を崩していない。これらの指標は、暗号資産市場に影響を与えると予想されている。
  • 取引活動が減少し、イーサリアムのバーン（焼却）が過去最低を記録したにもかかわらず、一部のトレーダーは、アメリカ経済は予想以上に堅調であり、中長期的な投資家にとっては良い買いの機会だと述べている。

ビットコイン（BTC）は3月24日の早朝に8万7000ドルを突破し、ソラナ（SOL）、エックス・アール・ピー（XRP）、ドージコイン（DOGE）は4%以上上昇して週明けを迎えた。トレーダーらは次のアメリカの経済データの発表を注視し、今後のポジショニングのヒントを探っている。

ビットコインは週末、インフレ懸念やアメリカ経済全体への懸念から、8万5000ドル前後で推移した。主要な暗号資産（仮想通貨）ではSOLが24時間で5%上昇し、上昇率トップとなった。一方、トロン（TRX）は下落し、先週のミームコイン主導の価格上昇後、4%下落し、上昇幅を縮小した。

依然としてリスク回避のムードは続いているが、4月2日に予定されているトランプ政権の関税が当初の予想よりも穏やかなものになる可能性があるという報道を受けて、それは弱まっている。

「投資家は、先行きの価格動向について、不透明感から引き続き慎重な姿勢を維持している」と、LVRGリサーチ（LVRG Research）のディレクターであるニック・ラック（Nick Ruck）氏はテレグラムのメッセージで述べた。「今週発表されるアメリカの消費者信頼感指数、個人消費、個人消費支出（PCE）に関する経済報告では、アメリカの消費者がこうした経済の変化に対応できるか、それとも支出を減らして予算管理を強化する準備をしているかが明らかになるかもしれない」。

消費者信頼感指数は、アメリカ人が経済に対してどれほど楽観的であるかを測るものであり、信頼感が高い場合は消費が増え、低い場合は貯蓄が増えることを意味する。個人消費は、人々がどれほど商品やサービスを購入しているかを追跡するものであり、経済成長の大きな推進力となる。個人消費支出（PCE）は、商品やサービスの価格変動を示す主要なインフレ指標だ。

これらの報告は暗号資産市場に影響を与える可能性がある。消費者の信頼感と消費支出が堅調であることは、経済が健全であることを示唆しており、人々がよりリスクの高い資産に投資するようになれば、暗号資産の価格が上昇する可能性がある。PCEが高水準（インフレ率上昇）になると、投資家は不安になり、ドル安ヘッジとして暗号資産に向かう可能性がある。しかし、信頼感が低下し、消費が減速すれば、景気後退の兆しとなり、投資家が慎重になり、暗号資産の価格は下落するだろう。

しかし、一部のトレーダーは、アメリカ経済は予想よりも堅調であり、中長期的な見通しを持つ人々にとっては、現在の価格水準は買い時であると主張している。

「アメリカの『堅固な』経済データは依然として堅調であり、軟調な見通しとは対照的だ。これは、現在の弱さが基礎的なファンダメンタルズに比べて過度に外挿されていることを示唆している」と、シグナルプラス（SignalPlus）のインサイト担当責任者であるオーガスティン・ファン（Augustine Fan）氏は、電子メールでCoinDeskに語った。「マクロ経済のウォッチャーは、現実よりも概して評価が不安定だ。そして、我々は基礎となる経済は懸念されているよりも堅調だと考えている」。

「暗号資産市場も同様に静かな週となり、価格はレンジ相場が中心で、株式市場の動きを反映して直近の安値から反発した。 テクニカル的に言えば、価格は依然として下降トレンドだが、主要なサポートレベル付近で安定しており、イーサリアム（ETH）は2022年のレンジの高値で落ち着き、次の大きなサポートレベルは1500ドル付近だ」とファン氏は述べた。

イーサリアムの見通しは、このブロックチェーンがここ数カ月で最低の24時間収益を記録し、1日のバーン（焼却）が過去最低を記録したことによるものだ。

バーンとは、誰も管理していないアドレスにトークンを送信することで、そのトークンを永久に流通から取り除くことを指します。ETHの焼却は2021年8月にイーサリアムのEIP-1559アップグレードが行われ、ネットワークがユーザーに課した取引ごとの基本手数料をすべてバーンしたことから始まった。

ソラナやトロンなどの安価なネットワークの人気が高まり、1月下旬以降は投機的な取引活動が全般的に減少傾向にあるため、ここ数カ月の間、トランザクションは減少している。

3月23日のバーンはわずか50ETHで、これは記録的な低水準であり、2022年5月1日の7万1000ETHという記録から99%近く減少している。2023年初頭から、毎日のバーンは徐々に減少し、500ETHから3000ETH以上で推移していた。

｜翻訳：CoinDesk JAPAN
｜編集：井上俊彦
｜画像：Shutterstock
｜原文：XRP, DOGE Rise, Ether Burn Falls to Record Low as Traders Eye This Week’s U.S. Data

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