米イーサリアム現物ETF、3月に4億100万ドルが流出
  • イーサリアム現物ETFは今月4億100万ドル(約605億5000万円、1ドル151円換算)の流出を経験し、総資産の5.9%を占めた。
  • ビットコインETFは同期間に8億9300万ドル(約1348億4000万円)の流出があり、これは総資産の0.9%に相当する。
  • イーサリアムは年初来で37%下落、ビットコインは7.5%下落。

イーサリアム(ETH)に連動する米国のETF(上場投資信託)は、3月に入ってからこれまでに4億100万ドル(約605億5000万円)の純流出を記録し、年初2カ月間の利益を帳消しにした。

SoSoValueのデータによると、この流出はイーサリアム現物ETFが保有する総資産67億7000万ドル(約1兆223億円)の約6%に相当。今月に流入超となったのは3月4日のわずか1日だけで、1458万ドル(約22億円)が流入した。これに対し、1月と2月はそれぞれ1億100万ドル(152億5000万円)と6000万ドル(約90億6000万円)の流入があった。

ビットコイン(BTC)現物ETFも資金の引き出しに直面し、今月は純流出額が8億9300万ドル(約1348億4000万円)となったが、運用資産に対する規模は、943億5000万ドル(約14兆2500億円)の約0.9%とはるかに小さい。ビットコインETFは、1月に52億5000万ドル(約7900億円)の力強い資金流入を記録したあと、今年も純流入を維持している。

この対比は、最近の市場動向を反映している。3月1日以降、イーサリアムは約8.5%下落したが、ビットコインは3%以上上昇。年初来では、イーサリアムは37%以上急落して約2080ドルとなった。ビットコインも下落しているが、7.5%下落の約8万7300ドルと健闘している。CoinDesk 20 Index(CD20)は同期間に21%下落した。

このような下降局面にもかかわらず、イーサリアムETFはローンチ以来、依然として24.2億ドル(約3650億円)の純流入を維持している。だが、これはビットコインETFが引き込んだ360億5000万ドル(約5兆4436億円)に比べると小さく、2つの資産間の投資家の意欲差を浮き彫りにしている。

|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:Spot Ether ETFs in the U.S. Shed $401 Million in March as Price Drop Deepened