グルメアプリSARAH、酒井CEO退職

グルメアプリ「SARAH」や、アバランチ・ブロックチェーンを基盤として食とヘルスケアのデータを扱う「ONIGIRI Chain(オニギリチェーン)」を開発するSARAHの創業者、酒井勇也氏が同社を去った。
酒井氏は3月24日、「突然の報告となりますが、2025年2月末をもって、株式会社SARAHを退職いたしました」とXに投稿。「10年という非常に長い時間の中で、Web2からWeb3までいろいろと駆け抜けてきました」と記し、「今までの振り返りも兼ねてMirrorを書いたので、一読頂ければと思います」と結んだ。
分散型ブログサービスMirrorの投稿では「創業前のインターンから始まり、代表取締役として経営するまで」を振り返り、退任の経緯について「SARAH社としては株主総会および取締役会でWeb3以外の戦略が決定され、酒井は来期の取締役には選任されませんでした」と記している。
「Web3以外の戦略」が同社の事業変更、ひいては現サービスからの撤退を意味するのかどうか、現時点では掴めていない。
SARAHは2024年7月、「IVS Crypto/JBW Summit」内で行われたスタートアップが競うコンテスト「IVS Crypto THE DEMODAY -web3 LAUNCHPAD-」で優勝。この時点までに、味の素、セブン‐イレブン・ジャパン、ハウス食品などの食の企業が、SARAHに出資。2014年の創業から、同社は総額約10億円を調達してきた。

酒井氏は当時、CoinDesk JAPANのインタビューに「SARAHはWeb2として始まったサービスではあるが、Web3、ブロックチェーンといった技術を活用することで、より便利で楽しいサービスを提供することができると思っている」で述べている。
また同年8月には、ワールドコイン「World ID」認証との連携を発表した。
|文:増田隆幸
|トップ画像:酒井氏のXアカウントより