マウントゴックス、10億ドル相当のビットコインを2つのウォレットに移動
  • 日本に拠点を置いていた暗号資産取引所マウントゴックスは、893BTC(約7811万ドル、約117億9000万円、1ドル151円換算)をホットウォレットに、1万608BTC(約9億2748万ドル、約1400億5000万円)をチェンジウォレットに移動させたとアーカム・インテリジェンスが報告。
  • これは、この4週間で3回目の同取引所によるオンチェーンでの大規模な資金移動で、過去のビットコインの移動は9億ドル(約1360億円)と10億ドル(約1510億円)相当を超えていた。
  • 同取引所が債権者への全額返済期限を2025年10月31日まで延長したため、昨年とは異なり、これらの移動はスポット価格に影響を与えず、債権者の清算の懸念も引き起こしていない。

オンチェーンデータ追跡プラットフォームのアーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)によると、破綻した日本の暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(Mt.Gox)は25日早朝、大量のビットコイン(BTC)を2つのウォレットに移動させ、話題を呼んだ。

同取引所に関連付けられたアドレスは、アジア取引時間の25日早朝に、「1Jbez」というホットウォレットに893BTC(約7811万ドル、約117億9000万円)、「1DcoA」というチェンジウォレットに1万608BTC(約9億2748万ドル、約1400億5000万円)を送金した。このとき、ビットコインはスポット市場で8万7000ドルを超えて取引されていた。

この最新の動きは、同取引所にとって過去4週間で3回目の、オンチェーンでの大規模な資金移動となる。

同取引所は3月11日に9億ドル(約1360億円)、3月6日に10億ドル(約1510億円)を超えるビットコインを移動させた。だが、今月初旬にも見られたように、今回のビットコイン移動は今のところスポット価格に影響を与えていない。

これは、マウントゴックスがビットコインを移動させたことで債権者の清算への懸念を煽り、価格変動を引き起こした昨年半ばとは対照的だ。

だが、同取引所は昨年10月、債権者に対する継続的な検証と処理要件を理由に、債権者への全額返済期限を1年延長し、2025年10月31日までとした。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:マウントゴックスの元CEOマーク・カルプレス氏(CoinDesk)
|原文:Defunct Exchange Mt. Gox Moves $1B in Bitcoin to Two Wallets