リップル、SECから罰金7500万ドルを取り返す──交差控訴を取り下げ

- SECとリップル・ラボは暫定的な和解合意に達し、長年にわたる法廷闘争がようやく終結する可能性がある。
- SECは、ニューヨークの判事が昨年リップル社に命じた1億2500万ドル(約187億5000万円、1ドル150円換算)の罰金のうち7500万ドル(約112億5000万円)を返還することに合意し、和解金として5000万ドル(約75億円)だけを保持する。
リップル・ラボ(Ripple Labs)と米証券取引委員会(SEC)の間で長く続いていた法廷闘争は、リップル社が勝利を収め、ようやく終結に近づいたようだ。
リップル社の最高法務責任者、スチュアート・アルデロティ(Stuart Alderoty)氏が25日にXに投稿した内容によると、SECはリップル社が昨年支払った裁判所命令による罰金1億2500万ドル(約187億5000万円)の大部分を返還。5000万ドル(約75億円)だけを保持し、残りの7500万ドル(約112億5000万円)をリップル社に返還するという。
提案された和解案は、SECと裁判所の承認を条件としている。この和解案は、リップル社による個人投資家向け取引所へのエックス・アール・ピー(XRP)のプログラム販売は、連邦証券法に違反しないとするアナリサ・トーレス(Analisa Torres)連邦地裁判事の2023年の判決に対する控訴を取り下げることにSECが合意してから、わずか1週間後に発表された。トーレス判事は、リップル社の機関投資家向け販売のみが証券法に違反していると判断し、リップル社に1億2500万ドル(約187億5000万円)の罰金の支払いを命じた。この罰金は高額ではあるが、SECが当初要求した約20億ドル(約3000億円)の民事罰、不当利得返還、判決前利息のほんの一部に過ぎない。
リップル社は交差控訴を取り下げ
進行中の和解合意の一環として、リップル社はSECの控訴に対する交差控訴を取り下げることに合意。アルデロティ氏はまた、SECがリップル社に対して課した標準的な差し止め命令の解除を裁判所に求めると述べた。
XRPはニュース直後に1.5%上昇したが、その後上昇幅を縮小し、直近では約2.47ドルで取引された。このトークンは過去24時間で0.5%下落し、ビットコイン(BTC)や広範な暗号資産(仮想通貨)市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)のパフォーマンスと一致している。
SECの担当者は、CoinDeskのコメント要請にすぐには応じなかった。
|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:Ripple to Get $75M of Court-Ordered Fine Back From SEC, Drops Cross-Appeal