トランプ氏関与のワールド・リバティ・フィナンシャル、イベントでステーブルコインを宣伝──大統領の息子も参加

ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領とその家族が支援する金融プロトコル「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)」は、26日にワシントンで開催された暗号資産(仮想通貨)イベントで自社のステーブルコインを売り込んだ。このイベントには議員らも参加し、米国の政策努力の進捗状況について、暗号資産業界に最新情報を提供した。

WLFIの3人の共同創設者の後ろで、トランプ大統領の息子であるドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr.)氏がビデオで接続し、この事業を支える暗号資産技術を全面的に応援した。

「これが銀行の未来、金融システムの未来にとってどのような意味を持つのか、非常に楽しみだ」とトランプ・ジュニア氏は述べた。「私はどちらかといえば古いやり方の恩恵を受けてきたが、だからといってそれが最善の方法というわけではない」

WLFIは今週、ステーブルコイン「USD1」のローンチを認め、まずはイーサリアム(Ethereum)と、バイナンス(Binance)に関連するBNBチェーンで利用可能になると発表。この発表は、議会が米国でステーブルコインを規制する法案を進めているなかで行われた。この法案に取り組んでいる議員の多くは、26日にデジタル商工会議所(Digital Chamber)が主催した「DCブロックチェーンサミット(D.C. Blockchain Summit)」にも出席していた。

「世界中の人々が当社のステーブルコインを体験してくれることに興奮している」とWLFIの共同創設者の1人であるザック・ウィトコフ(Zach Witkoff)氏は述べた。「リテール投資家や機関投資家が、この製品に身を乗り出すようになると思う」

ワシントンでのイベントでは、トランプ氏とつながりのある企業がメインステージに立ち、幹部らに続いて、ステーブルコイン法案の可決で中心的な役割を果たした2人の共和党議員、ティム・スコット(Tim Scott)上院議員とフレンチ・ヒル(French Hill)下院議員が登壇。彼らの法案は最終的にトランプ大統領の最終承認を求める可能性があり、業界の主要なロビー活動の目標と大統領のファミリー企業の間には、ほとんど隔たりがない。

[ティム・スコット上院議員とフレンチ・ヒル下院議員(Jesse Hamilton/CoinDesk)]

「大統領令では、政策を恒久的に変えることはできない」とヒル氏は述べた。「だからこそ、上院と下院の指導部は、アメリカをステーブルコイン、ドルに裏付けられたステーブルコインの主要拠点にできるステーブルコイン体制を作り上げているのだ」

下院はまた、市場構造法案の再提出に近づいており、昨年は71人の民主党議員が共和党議員の多数派に加わり、同様の法案を下院で可決させたとヒル氏は述べた。

ステーブルコインの利用は「銀行口座と同じくらい安全だが、余計な手間がかからない」とトランプ・ジュニア氏は述べ、従来の銀行を存続させるために「おそらく何兆ドルもの」無駄が生じていると付け加えた。「ステーブルコインの可能性は無限大だ」

WLFIは、ユーザーが暗号資産を貸し借りしたり、流動性プールを作成したり、ステーブルコインで取引できるブロックチェーンベースのプラットフォームを提供することを目指している。だが、このプロトコルは、極端なリテール志向の希望も持っている。

「我々の目標は、地元の食料品店に立ち寄って、ステーブルコインを使ってハムサンドを買えるようにすることだ」とウィトコフ氏は語った。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:2025年3月26日、DCブロックチェーン・サミットで講演するドナルド・トランプ・ジュニア氏(Jesse Hamilton/CoinDesk)
|原文:Trump-Tied World Liberty Financial Pitches Its Stablecoin in Washington With Don Jr.