ビットコイン、2030年までにS&P500企業の25%のバランスシートに追加される可能性:アーキテクト・パートナーズ
  • 5年後にはS&P500企業の4分の1がバランスシートにビットコインを加えるだろうと、アーキテクト・パートナーズは述べた。
  • ストラテジーのビットコイン計画は2020年以降、S&P500とビットコインを上回るパフォーマンスを上げている。
  • この傾向を考えると、財務マネージャーはビットコインに賭けなければキャリアリスクに直面する可能性がある。

アーキテクト・パートナーズ(Architect Partners)のアナリストによると、ビットコイン(BTC)はトレーディングデスクから企業の財務部門へと浸透しつつあり、10年後には標準的な慣行になる可能性がある。

「さまざまな戦略や実行を総合すると、2030年までにS&P500企業の4分の1が長期資産としてバランスシートのどこかにビットコインを保有するようになると予想している」とアーキテクト・パートナーズのパートナー、エリオット・チュン(Elliot Chun)氏はマーケットスナップショットに書いている。

ビットコインを財務準備資産として保有するという戦略は、旧マイクロストラテジー(MicroStrategy)として知られるストラテジー(Strategy)が2020年8月に初めて採用した当時は異例だった。同社は、ビットコインをインフレに対するヘッジ、分散化ツール、市場での差別化手段として位置づけた。

当時のCEO、マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏がビットコインを公式に迎え入れたことで、同社は事実上のビットコインエクスポージャーの代理店となった。それ以来、マイクロストラテジーの株価は2000%以上急騰し、同期間のS&P500とビットコインの両方をはるかに上回っているとチュン氏は指摘した。

ゲームストップ(GameStop)は先例を追う最新の企業で、先週、ビットコインを取得するために転換社債で13億ドル(約1950億円、1ドル150円換算)を調達すると発表。同社の株価は発表後、当初は急騰したが、その後調整が続き、1週間で15%近く下落した。

財務担当者は近い将来、ビットコインを購入することではなく、完全に無視することでキャリアリスクに直面する可能性があるとチュン氏は主張。「何もしないことは、もはや正当性のある戦略ではない」と同氏は書いている。

ビットコイントレジャリーズ(BitcoinTreasuries)のデータによると、上場企業は現在66万5618BTCを保有しており、これは暗号資産(仮想通貨)の総供給量の約3.17%に相当。ストラテジーが50万6137BTCという高いシェアを保有している。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin May be on 25% of S&P 500 Firms’ Balance Sheets by 2030: Architect Partners