OpenAIの約6兆円の資金調達が不安定な市場を落ち着かせ、コアウィーブ株やAIトークンが上昇
  • AIスタートアップのコアウィーブ(CoreWeave)の株価は4月1日、オープンAI(OpenAI)が400億ドル(約6兆円、1ドル=150円換算)の資金調達を発表したことを受けて38%以上急騰し、IPOレベルを上回った。
  • コアウィーブの株価は、3月28日のナスダックデビュー後、取引開始早々から低迷し、公募価格の40ドルを下回っていた。
  • オープンAIの大規模な資金調達ラウンドは、AI関連銘柄やトークンへの投資家の関心を再燃させ、レンダー(Render)やBittensor(TAO)などのトークンの価格を持ち上げた。

コアウィーブ株は4月1日、オープンAIが前日に400億ドルという記録的な資金調達ラウンドを発表したことを受けて、取引開始3日目で38%以上値上がりした。コアウィーブはIPOでは、約15億ドルを調達していた。

人工知能スタートアップのコアウィーブは3月28日の午後、ナスダック市場に上場した。株価はIPO価格を下回る39ドルに下落し、その日は40ドルで横ばいに終わったが、31日には10%下落した。

コアウィーブのIPOは、世界市場の不安と不確実性が強く、投資家の投資意欲とリスク許容度が低下している中で行われた。

しかし、AI大手のオープンAIが31日に400億ドルの資金調達を完了し、同社の評価額が3000億ドルに達したと発表したことで、AI関連銘柄に対する投資家のセンチメントは1日に変化したようだ。オープンAIの発表は、現在の荒れた市場においても、AI企業株に対する強い投資意欲が続いていることを投資家に確信させたようだ。

このポジティブな見通しはデジタル資産にも広がり、AI関連のトークンは1日、値上がりした。ニアプロトコル(NEAR)、インターネットコンピューター(ICP)、Bittensor (TAO)、レンダー(RENDER)などのAIトークンはすべて3%以上上昇した。中でもレンダーは7.4%高と、最も大きな値上がり幅を記録した。広範なデジタル資産市場のベンチマークであるCoinDesk20 Indexも3%上昇した。

一方、コアウィーブと大規模な提携関係にあるビットコインマイナー兼データセンターのコア・サイエンティフィック(Core Scientific)の株価も1日、9%以上上昇している。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:OpenAI’s $40B Raise Calms Market Jitters, Sends CoreWeave and AI Tokens Higher