米国上場ビットコインマイナー、3月に時価総額が25%減少:JPモルガン
  • JPモルガンが追跡している米国上場ビットコインマイナーは、3月に時価総額の25%、つまり約60億ドル(約9000億円、1ドル150円換算)を失った。
  • これは上場マイナーの月間パフォーマンスとしては過去3番目に悪いものだったと、同行は指摘。
  • 1日あたりのマイニング収益と採算性はともに減少したと、レポートは述べた。

ウォール街の銀行大手JPモルガン(JPMorgan)が追跡している米国上場のビットコイン(BTC)マイナー14社の時価総額は、3月に25%下落し、過去3番目に悪い月間パフォーマンスだったと同行が1日に発表した。

先月ビットコインを上回るパフォーマンスを示したのは、ストロングホールド・デジタル・マイニング(Stronghold Digital Mining)の1社のみだとレポートは指摘。ビットファームズ(Bitfarms)は17日、同社の買収を完了した。HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)へのエクスポージャーを持つマイナーは、2カ月連続で純粋なマイナーを下回るパフォーマンスを示した。

「今日の評価額は、2023年秋のFTX崩壊以来、ブロック報酬に対して最低水準にあることを指摘する」と同行のアナリスト、レジナルド・スミス(Reginald Smith)氏とチャールズ・ピアース(Charles Pearce)氏は書いている。

平均ネットワークハッシュレートは先月、816エクサハッシュ/秒(EH/s)へとわずかに上昇したと同レポートは指摘。ハッシュレートとは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)のブロックチェーン上でマイニングとトランザクション処理に使用される合計計算能力を指し、業界の競争とマイニングの難易度を表す指標である。

マイニング収益と採算性はともに低下した。

「ビットコインマイナーは3月、1EH/sあたり平均4万7300ドルの日次ブロック報酬収益を稼いだと我々は推定しており、2月から13%減少した」と同行は述べた。1EH/sあたりの日次ブロック報酬粗利益は、前月比22%減の2万3000ドルだった。

ストロングホールド・デジタル(Stronghold Digital)は先月、2%の下落でこのセクターを上回った。サイファー・マイニング(Cipher Mining)は45%の下落でセクターを下回った。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:U.S.-Listed Bitcoin Miners Shed 25% of Their Market Cap in March: JPMorgan