ビットコイン8000ドル割れ、フィデリティがビットコインのカストディほか──11月16-22日【1週間のニュース】

過去1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。11月16日(土)-22日(金)には、中国で10億ドルのブロックチェーンファンドが設立したほか、ビットコインの価格が8000ドルを割れ、アリババのグローバルオファリング価格発表など、さまざまなニュースが報じられた。

11月18日──中国で10億ドルブロックチェーンファンド設立。英国で「スマートコントラクトは法的拘束力ある」など

中国で10億ドルのコンソーシアム型ブロックチェーン向けのファンド設立

中国のフィンテック企業Shenzhen Hande Financial Technology Holdings(HDFH)やベンチャーキャピタルなど3社が、コンソーシアム型ブロックチェーンを活用した事業に対する最大10億ドル規模のファンドを立ち上げたと発表した

英国タスクフォース、スマートコントラクトは「法的拘束力のある合意」

英国政府や民間の法律専門家で構成するローテック・デリバリー・パネルのタスクフォースは法的声明を発表し、スマートコントラクトをイギリスの法律における「法的強制力のある合意」と定義した。

ヤフーを持つZホールディングスとLINEが、統合に基本合意。仮想通貨取引所の行方は不明

ヤフーを傘下に持つZホールディングスとLINEが、経営統合することで基本合意した。Zホールディングスと資本関係にある仮想通貨取引所TaoTaoと、LINEグループの仮想通貨販売所BITMAXの今後は不明。

11月19日──フィデリティがカストディ開始へ、日銀黒田総裁「デジタル円の発行計画なし」

米フィデリティ、いよいよNY州で機関投資家向けカストディ・サービスを提供へ

金融大手のフィデリティ・デジタル・アセット・サービスが、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から信託企業としての認可を得た。機関投資家向けにビットコインのカストディを行うという。

日銀「デジタル円の発行計画なし」「リブラと中銀デジタル通貨は異なるが、同じ問題起こし得る」──黒田総裁

日銀の黒田東彦総裁は11月19日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行について、日本では今も現金流通高が増加しており、中銀デジタル通貨の発行を求められているとは思っていないと指摘、「今の時点で円のデジタル通貨を出すという計画はないが、いつでもそういう必要が出た時に対応できるように調査研究は進めている」などと述べ、あらためて日銀によるデジタル通貨発行に否定的な考えを示した

11月20日──アリババ香港上場、1.2兆円調達へ。マネックス米国子会社、仮想通貨仲介サービスの提供開始

アリババ香港上場、1.2兆円調達へ──Uber超え今年最高規模

アリババグループが11月20日、グローバルオファリングの価格を発表し、5億株の公開価格は、1株当たり176香港ドル(2464円)に設定された。調達額は約880億香港ドル(1兆2320億円、112億米ドル)。

マネックス米子会社トレードステーション、仮想通貨仲介サービスの提供開始

マネックスグループが11月20日、米国子会社が仮想通貨仲介プラットフォーム「TradeStation Crypto(トレードステーションクリプト)」の一般サービス提供を開始した

11月21日──ビットコイン価格、8000ドルを割る、米チェイナリシス、全社の20%をレイオフほか

ビットコイン価格、8000ドルを割る──1カ月ぶり、チャートには弱気パターン

ビットコイン価格は1カ月ぶりに8000ドルを割り、記事執筆時点では4月以来の価格7714ドルが主要な平均支持線として試されている。ビットスタンプ(Bitstamp)のデータによると、ビットコインは世界協定時11月21日8時までの1時間で2.4%以上下落し、7875ドルの安値となった。これは10月25日以来の水準だ。

三菱UFJが出資の米チェイナリシス、従業員20%を解雇

マネーロンダリングの調査などを行う米チェイナリシス(Chainalysis)は11月21日(現地時間)、従業員の約20%にあたる39名を解雇した。同社は利益と商品の販売を優先する。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock