クジラがビットコインを押し目買い── 8カ月ぶりの有意義な蓄積
  • Glassnodeのデータによると、ビットコイン(BTC)の大口保有者「クジラ」は2024年8月以来初めて、蓄積を再開し、現在の価格水準に自信を示している。
  • しかし、市場全体は依然として分散しており、アキュミュレーション(蓄積)・トレンド・スコアはわずか0.15と、価格には下落圧力がかかっている。

価格には依然として圧力がかかり、センチメントは2022年の再来かと思うほど弱いが、ほぼ1年ぶりにビットコインのクジラが買いを入れている。

Glassnodeのデータによると、ビットコインが10万9000ドルを超える記録的な高値まで急騰するのに伴った数カ月間の売りの時期を経て、価格が8万ドルをわずかに超えるところまで下落する中、いわゆるクジラ(1枚以上のビットコインを保有するウォレット)が、有意義な蓄積を再開している。

最後にクジラがこれほど積極的に買いを入れたのは、円キャリートレードが巻き戻された2024年8月、ビットコインが5万ドルから6万ドルのレンジにあった時だった。

しばしば「スマートマネー」とみなされるクジラは、深い調整局面で買い、上昇局面で売る傾向がある。これは過去8カ月間、一貫して続いてきたパターンだ。

このようなクジラの活動の再活発化にもかかわらず、より広範な市場の動きは弱気なままであり、ビットコインは現在、史上最高値から25%下落している。

Glassnodeのアキュミュレーション・トレンド・スコアは、15日間という期間における保有ビットコイン数別のウォレットグループの行動を追跡するもので、他のほとんどの投資家グループはまだ売りモードであることを示している。

スコアが1に近いほど蓄積を示し、0に近いほど売りを示す。市場全体のスコアがわずか0.15であることから、売り圧力が依然として支配的である。

これは、クジラが押し目買いを始めている一方で、より広範な市場センチメントが引き続き弱気に傾いており、少なくとも短期的には価格にさらなる下落圧力をかける可能性があることを示唆している。

ビットコインのアキュミュレーション・トレンド・スコア(Glassnode)

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:保有ビットコイン数ごとのアキュミュレーション・トレンド・スコア(Glassnode)
|原文:Whales Buy the Bitcoin Dip: First Meaningful Accumulation in 8 Months