米雇用統計発表前にクジラがSOLを投げ売り──6%の価格変動が起こる可能性
  • ソラナは今後24時間で6%の価格変動を経験する可能性があるとVolmexの変動率指数が示唆している。
  • 大口投資家が今朝、このコインを投げ売りした。
  • アメリカの雇用データは金利引き下げ期待に影響を及ぼし、暗号資産価格に影響を与える可能性がある。

ソラナ(SOL)は、4月4日に発表されるアメリアの非農業部門雇用者数(NFP)報告を前に、一部の大型投資家、いわゆる「クジラ」が保有するトークンを売却したため、価格が6%近く変動する可能性がある。

この推定値は、VolmexによるSOLの1日間のインプライド・ボラティリティ(IV)指数によるものだ。記事執筆時点で、この指数は1日間の数値を年率換算した場合は109.70%を示しており、24時間後の価格変動は5.74%になると予想されている(1日当たりの数値は、年率換算した変動率を1年間の取引日数である365の平方根で割ったものとなる)。

[SOLの1日間のインプライド・ボラティリティ(IV)。:Volmex/TradingView]

この規模の変動は、特にCoinDeskのデータによると、3月初旬から数日間、この暗号資産(仮想通貨)が6%以上の変動を経験していることを考慮すると、中程度の変動であると言える。

つまり、市場は変動しやすいものの、異常なほどではないということだ。

クジラの売り

ブロックチェーンの調査会社ルックオンチェーン(Lookonchain)が追跡したデータによると、複数のクジラが4630万ドル(約67億1350万円、1ドル=145円換算)相当のSOLをステーキングを解除して市場で投げ売りしたことが示されている。

大口投資家による大量の売却は、しばしば弱気な価格変動につながる。しかし、今日早朝に売却された量は、この暗号資産の24時間取引高47億ドル(約6815億円)の0.97%だった。

4月3日に112ドルの安値をつけたSOLが、116ドル前後でほとんど変化なく取引されているのも驚くことではない。大まかに言えば、この暗号資産は1月19日に295ドルの高値を記録して以来、下落傾向にある。

雇用統計に注目

FactSetによると、日本時間の午後9時半に発表予定のアメリカの雇用統計は、3月の雇用者数が13万人増加したことを示すと予測されているが、これは2月の15万1000人から減速しており、12カ月の平均である16万2300人を大幅に下回っている。

3月の失業率の中央値予測値は4.2%で、11月以来の高水準となり、2月の4.1%から上昇している。平均時給は前月比で0.3%上昇し、2月のペースと一致する見通しだ。

予想を下回る数値は、今年4回の25ベーシスポイントの金利引き下げを正当化する可能性が高く、暗号資産を含むリスク資産が上昇する可能性がある。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Solana’s SOL Could See Nearly 6% Price Swing as Whales Dump Coins Before U.S. Jobs Data