CoinDesk Weekly Recap:ビットコイン、市場が混乱する中で安定

株式市場にとっては恐ろしい週となった。S&P500は過去5日で6%超下落した。一方、ビットコイン(BTC)は暗号資産(仮想通貨)市場全体よりは好調で、過去5日で1%超上昇した。

ナスダックは4月3日、過去25年で最大級の下落となったが、ビットコインは比較的安定を保った。とはいえ、年初に10万ドルを超えた高値からは程遠い。

市場が不安定な中、ビットコインにとって最大の問いは、嵐の中で売却されるリスク資産と見なされるか、あるいは金のような安全資産と見なされるかだ。関税の暗号資産への影響は、リサーチャーたちが盛んに議論している。

一方、デジタル資産業界は、より良い未来に向けて準備を進めた。時価総額第2位のステーブルコイン「USDC」の発行を手がける米サークル(Circle)は、正式にIPO(新規株式公開)を申請した。米下院金融サービス委員会は、ステーブルコイン法案を可決した。

フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)は、暗号資産に投資できるIRA(個人退職口座)の提供を発表した。調査によると、投資アドバイザーは顧客に暗号資産商品を勧めることにますます前向きになっている。ストラテジー(Strategy)、メタプラネット(Metaplanet)、マラ(Mara)、テザー(Tether)などは、現在の価格局面を活かしてビットコインの購入を進めている。

イーサリアム・ブロックチェーンの開発者たちは、5月7日に予定されている次期アップグレード「ペクトラ(Pectra)」に備えている。リップル(Ripple)は、ステーブルコイン「RLUSD」に対する大きな需要を報告した。

規制に関するニュースでは、ポール・アトキンス(Paul Atkins)氏の米証券取引委員会(SEC)委員長の就任が確実視されている。一方、長年、ワシントンD.C.で業界のロビイストとして活動してきたブロックチェーン協会(Blockchain Association)のCEO、クリスティン・スミス(Kristin Smith)氏が来月退任し、ソラナ・ポリシー・インスティテュート(Solana Policy Institue)のプレジデントとなる予定だ。

ここ数週間のニュースの多くは、市場の低迷と、規制緩和に後押しされた業界の静かな成長というパターンを踏襲している。マクロ経済環境が激動する中、今後の行方は不鮮明だ。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:サークルCEOのジェレミー・アレール氏(CoinDesk JAPAN)
|原文:CoinDesk Weekly Recap: Bitcoin Holds Steady Amid Market Turmoil