ビットコイン、一時7万5000ドルを下回る──関税に敏感な豪ドルがBTC強気派の希望に

- 貿易摩擦の激化を背景に、ビットコイン価格は1月の弱気な反転パターンが示唆するように、一時7万5000ドルを下回った。
- 豪ドルは回復の兆しを見せており、関税主導の売り崩しがピークに達する可能性を示唆している。
- 市場が低迷している時にボトムフィッシングを行うのは、リスクの高い戦略だ。
およそ10週間前、CoinDeskはビットコイン(BTC)のダブルトップ形成からの弱気反転について論じ、強気市場の典型的な後退の動きとして7万5000ドルへの下落を警告した。
4月7日には、貿易摩擦の激化が金融市場を混乱させ、ダウ平均株価先物が900ポイントも急落したことで、価格がその水準を下回った。テクニカル分析理論によると、1月に議論されたように、BTCの売りは7万ドルから7万5000ドルの間で勢いがなくなる可能性がある。
また、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が主導する世界的な貿易摩擦の影響を特に受けやすい通貨である豪ドル(AUD)は、暗号資産(仮想通貨)の強気派に希望を与えている。TradingViewによると、AUD/USDのペアは7日に一時0.5930まで下落した後、0.6011まで回復した。このペアは4日に最も大きな打撃を受け、4%以上下落した。これはこの通貨にとっては大きな動きだ。
貿易摩擦が激化すると、通常、貿易収支や経済状況、金利見通しの変化が予想されるため、その争いに巻き込まれた国の通貨は素早く反応する。豪ドルもその一つだ。商品輸出国であるオーストラリアの通貨である豪ドルは、同国の最大の顧客である中国の代理通貨と見なされている。そのため、豪ドルの急回復は関税主導の売り圧力が頂点に達した兆候かもしれない。
とはいえ、下落する市場で底値を狙うのは、落ちてくるナイフを捕まえるようなもので、リスクの高い戦略だ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Tariff-Sensitive Australian Dollar Offers Hope to Bitcoin Bulls as BTC Drops Below $75K