XRP、SOL、DOGEが20%下落──トレーダーは米国市場オープン後にさらなる痛みも予想
  • ビットコインや主要な暗号通貨は大幅に売り込まれ、ビットコインは一時7万5000ドルを下回り、主要トークンは20%近く下落した。
  • XRP、SOL、DOGEは急落、XRPとSOLは20%以上下落し、重要なサポートレベルを割り込んだ。
  • 市場の混乱は、マクロ経済の不確実性、積極的な清算、そしてトランプ大統領による最近の関税措置に起因しており、投資家は安全な避難先を求めている。

4月7日の欧州取引時間の朝に、暗号資産(仮想通貨)市場の売りはさらに悪化し、ビットコインは7万5000ドルを一時割り込み、主要トークンの損失はほぼ20%に拡大した。

エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)は、欧州市場開始前の数時間で5%以上急落し、マクロ経済の不確実性の連鎖と10億ドル(約1450億円、1ドル=145円換算)に迫る積極的な清算により、時価総額で数十億ドルが消滅した。

幅広いトークンを追跡するCoinDesk 20 指数(CD20)指数は12%下落し、このセクターを広範囲に満たしているリスク回避のセンチメントを示した。

XRPとSOLが下落を主導した。それぞれ24時間で20%以上急落し、重要なサポートレベルを下回っている。XRPは1.73ドル付近で取引されており、重要なテクニカルサポートレベルである200日移動平均を下回り、さらなる下落の懸念が高まっている。

一方、SOLは100ドルを割り込み、50日移動平均を下回り、史上最高値から64%下落した。 人気のあるミームコインであるDOGEも例外ではなく、CoinDeskが指摘したように20%下落して0.13ドル前後となった。

ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が最近、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課し、中国には20%の関税を倍増したことで、報復措置の脅威が引き起こされた。

中国は、これらの措置に対抗するために前倒しで景気刺激策を検討しており、市場の不安を煽っている。投資家はリスク資産から逃避し、ゴールド(金)や日本円、豪ドルなどの安全資産に投資している。

一方、トレーダーらは、アメリカ市場のオープンを前に、アジア市場でも下落が続くと予想している。

「歴史的に、暗号資産市場は週末に株式市場を先行する傾向があり、今朝のアジア市場の下落はこの見方を裏付けたようだ」と、暗号資産取引所BTSEのでジェフ・メイ(Jeff Mei)COOはCoinDeskにテレグラムのメッセージで語った。「アメリカ市場がオープンしたら、暗号資産市場は下落すると予想している」。

「回復するかどうかは、今週、どの大国が短期的な関税延期や取引を確保できるかにかかっている。これまでのところ、ベトナム、カンボジア、台湾はすでに、自国の関税を引き下げ、または救済と引き換えにアメリカへの投資を増やすことを約束しているが、市場の信頼と確実性を回復するには、日本や中国のようなより大きな貿易相手国がそうすることが必要だ」とメイ氏は付け加えた。

シグナルプラス(SignalPlus)のインサイト担当責任者であるオーガスティン・ファン(Augustine Fan)氏は、現在の価格動向は弱気相場の動きを示していると述べた。

「すべての兆候は、マクロ市場が現在『弱気相場』モードにあり、上昇分は売られ、投資家は長期的な賭けに反して、この新たな現実を受け入れざるを得なくなるだろう」とファン氏はテレグラムのメッセージで述べた。「市場はおそらく、今後しばらく投資家を苛立たせ、信頼を揺るがし続けるだろう」。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Crypto Sell-Off Worsens With XRP, SOL, DOGE Down 20%, Traders See More Pain Ahead of US Open