BTC暴落もストラテジーはまだ利益を確保──メタプラネットとセムラーは大きな損失

- ビットコインは1月の高値から32%下落し、メタプラネットのようなBTC関連銘柄を低迷させている。
- メタプラネットの株価は4月7日だけで20%下落し、セミラー・サイエンティフィックは今年に入って38%下落している。
- ストラテジーはBTC保有による利益を維持しており、10%の含み益があり、年初来の株価の下落はわずか2%だ。
暗号資産(仮想通貨)市場の調整が始まり、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の関税に従来の金融市場が反応し始めてから数日後、ビットコイン(BTC)は5カ月ぶりの最低水準まで下落し、一時7万4500ドルまで落ち込み、1月20日に記録した最高値から約30%下落した。
ビットコイン取得戦略を掲げるストラテジー(Strategy)は、わずかにプラス圏にとどまっている。総額356億ドル(約5兆2925億円、1ドル=145円換算)のBTC投資により、同社は現在、約10%の含み益、つまり約39億ドル(約5655億円)の利益を確保している。
ストラテジーは52万8185BTCを所有しており、現在の価値は395億ドル(約5兆7275億円)であり、ビットコイン1枚当たりの平均取得原価は6万7458ドルとなっている。同社のmNAV倍率(時価総額を保有資産価値で割ったもの)は2倍弱で、株式は依然としてプレミアム価格で取引されていることを示している。
CoinDeskの調査によると、ストラテジーはビットコインが取得原価を下回ったとしても、清算リスクに直面することはない。
メタプラネット(Metaplanet)は、4月2日の時点で1BTCあたり平均1292万5027円(約8万8800ドル)で購入した4206BTCの保有を公表した。これにより、この日本企業はビットコイン戦略で約15%の損失を被っていることになる。株価は7日だけで20%下落し、景気後退による売り圧力の高まりを反映している。
セムラー・サイエンティフィック( Semler Scientific)も、2月に提出された最新の書類によると、ビットコイン保有による損失を計上しており、1BTCあたりの平均取得コストは8万7854ドルとなっている。
ビットコインは2025年に入って20%下落しており、セムラーは38%、メタプラネットは15%、ストラテジーは2%の損失を被っている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:ストラテジーのマイケル・セイラー氏。3月20日の暗号資産サミットで。(Nikhilesh De)
|原文:Strategy Treads Water on BTC Bet, While Metaplanet, Semler Reel from Heavy Losses